サンボマスター、挫折から始まるドラマ『チア☆ダン』との親和性 主題歌&イメージソングから考察

サンボマスター「オレたちのすすむ道を悲しみで閉ざさないで」MUSIC VIDEO

 前シングル曲「オレたちのすすむ道を悲しみで閉ざさないで」のMVでは、一人の少女がバレリーナとして成長していく過程が描かれていた。これもやはり逆境から立ち上がるストーリーだった。サンボマスターの楽曲には、しぼんだ心や「うまく行かない」という時にこそ胸に響くパワーがあるのだ。だからこそ、JETSのパフォーマンス曲に「できっこないを やらなくちゃ」が使われたことや、受験に失敗したわかばや受験を機にバレエの夢を諦めた橘穂香(箭内夢菜)、全赴任校で心が折れてしまったという顧問の漆戸太郎(オダギリジョー)など、それぞれの“挫折”から始まるドラマ『チア☆ダン』の主題歌をサンボマスターが務めることには必然性を感じる。

 〈負けないでキミの心〉〈あきらめないでどんな時も〉そのサンボマスターのエールが、ドラマ『チア☆ダン』のストーリーと溶け合って、今も逆境の中にいる誰かの背中を押してくれるはず。“ありえない夢”を追いかけ、つかもうと頑張る女子達の奮闘劇もさながら、サンボマスターと『チア☆ダン』ソウルの再タッグも、本ドラマを観るうえで欠かせない見どころの一つだろう。

■渡邉満理奈
1991年生まれ。rockin’on.comなどのWEB媒体を中心にコラム/レビュー/ライブレポートを執筆。趣味は読書でビートたけし好き。

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