04 Limited Sazabysが語る、結成10周年での“原点回帰”と同世代バンドへの意識
「バンドって海賊っぽい」
――「My HERO」は、どういう風に書いていった曲なんですか。
GEN:「My HERO」は『オー・マイ・ジャンプ!~少年ジャンプが地球を救う~』というドラマの主題歌が決まり、台本を読ませていただいて、そこから歌詞を書いたんです。僕らはみんなヒーローに憧れてたわけじゃないですか。ハイスタだってそうだし、『ONE PIECE』のルフィとか『ドラゴンボール』の悟空もそうで。そういう格好いいものに憧れているピュアな気持ちっていうのは、昔よりずっと減ったと思うんですよ。それをちょっと思い出さなきゃなっていう。自分自身も、今はバンドを始めたいっていう子たちからのヒーローになれていると思うんで。そういう今の自分からヒーローに憧れてる自分に対して言ってあげられることってなんだろう、って考えて書きました。
――きっかけになったのはドラマだったけれど、自分自身に引き寄せて書いていった。
GEN:そうですね。10周年っていうところとも繋がって。やっぱり30歳、10周年だからこそ、最初の衝動が大事になってくるのかなって思うんですよね。だいたいメジャー3枚目の作品とかになってくると、まとまってきてしまうというか。だんだんゆっくりになっていくと思うんですよね。エモくなったり、BPMが遅くなるイメージがあったり。そこに対して僕らはそうはいかないぞという、天邪鬼なところがあるので。そういうところもありつつ、やっぱりジャンプなんで『ONE PIECE』はすごく意識しましたね。
ーーどういうところで?
GEN:バンドって海賊っぽいなって昔からすごく思うんですよ。機材車っていう船で旅をして、いろんなところで仲間が加わっていく。このバンドも4人で始まったんですけど。マネージャーと出会って、音響のチーム、照明のチームと、本当にいろんな人が関わっているので、すごい『ONE PIECE』みたいに感じるんですよ。そこをバンドに置き換えて書きました。
――タイアップということに対しても、一つのお題としてクリエイティブに向き合ったということですね。そういう発想って、以前とは違うものなんじゃないですか?
GEN:たしかに違うかもしれないですね。そもそも昔だったら別に「こういうものを作ってほしい」って要望は正直そんなになかったんですよ。だからこそ、こっちとしてもちゃんと合う作品にしたかったんです。『ONE PIECE』とか『ドラクエ』(ドラゴンクエスト)みたいに、仲間が増えて強くなって、どんどん強い敵を倒していく感じもあって。僕らの今までのバンド人生もそういう感じだったと思うんです。どんどん舞台が大きくなって、勝ち目がない相手にも立ち向かっていかなければいけなくて。負けても立ち上がって、もう一度戦いを挑むという。そういう感じがずっとあるので。
「今年はホルモンに見せつけられたら」
――『YON FES』についても聞ければと思います。フォーリミは2016年から地元の名古屋で『YON FES』を主宰していますよね。その前年の『京都大作戦』に出た時に「自分たちも地元の名古屋でこういうことをやりたい」とMCでおっしゃってて。
GEN:はい。
――それを有言実行に移したことはバンドのターニングポイントになったんじゃないかと思うんですが、その辺はどうですか。
GEN:そうかもしれないですね。『monolith』の頃は自分たちのことで精一杯だったので。その頃からバンドのあり方というか、どういう存在なのかって考えるようになりましたね。それは友達だったり、先輩だったり、後輩だったりに対してもいい存在でいたいなと思ったので。先輩のケツは叩きたいし、後輩には格好いい背中を見せたいし、仲間とは一緒にかけっこしたい。僕らが周りにいい刺激をもらえていたので、刺激を与えあう中心になれたらいいなと思って。10-FEETの『京都大作戦』のバックヤードの空気とか、ああいうものを自分たちが作れる存在になりたいな、って思いました。ジャンル関係なく、いろんなバンドと出会って、お酒飲んで、対バンして仲良くなれたし、いろんなバンドのいいところを見つけられたので。それを繋げる役にもなりたいなって思いました。
――今年の『YON FES』はBiSHやCrossfaithやDATSが入って、よりジャンルレスなラインナップになっていますよね。それも含めて、より面白いことができそうになってきている感じがあるんじゃないかと。
GEN:すごくありますね。たとえば、メロコアシーンの当時から仲良くしていた人たちだけで集まっても、それって他のバンドができることだと思うんですよ。で、今のフェスに出ている人ばっかり集めても他のフェスと一緒になっちゃうじゃないですか。だから僕らじゃなきゃできないメンツにしたいなって思ったので、そこは柔軟に考えたいし、スタイルは違うんですけどバンドマンとしての共通言語はすごくあるなと感じたので。そのうえで、いつも先輩も呼ぶんですけど、今年はホルモンに見せつけられたらいいなって思います。
――そうやって仲間を作っていくことが、結果としてシーンと言われるようになっていく。今のフォーリミはそんなことをやっているイメージがあります。
GEN:それこそインディーズのときからシーンっていうことは意識していたんですけど、今は「シーンってなんだ?」って感じなんですよね。『AIR JAM』の時みたいなムーブメントってもう起きないのかもしれないって思ったんですよ。だから、さっきおっしゃっていただいたみたいに、仲間で集まっているこの感じがいずれはシーンって呼ばれるんだろうなって思います。今は自分たちの周りの盛り上がりってそこまで実感しきれてないんですけど。きっとこれを10年やったとしたら、後から「フォーリミのああいうシーンがあったね」って言われるようになるのかなって思います。
(取材・文=柴那典/写真=伊藤惇)
■リリース情報
Major 4th Single「My HERO / 夕凪」
3月14日(水)リリース
全4形態/2曲収録 ※全形態共通
12cmCD:¥1,000(税込)
8cmCD (完全生産限定):¥1,000(税込)
カセットテープ(完全生産限定): ¥1,000(税込)
アナログレコード(EP)(完全生産限定):¥1,000(税込)
<収録曲>
M1.My HERO
※テレビ東京系ドラマ24 第50弾特別企画『オー・マイ・ジャンプ!~少年ジャンプが地球を救う~』オープニングテーマ
M2.夕凪
<購入特典>
・封入特典
Special Movie ダウンロードID(Squall tour Document)&4形態コンプリート特典応募券
詳細はオフィシャルサイトにて。
■ライブ情報
『YON FES 2018』
日程:4月7日(土)、8日(日)
時間:開場9:30/開演11:00/終演19:00(各日共予定)
※雨天決行(荒天の場合は中止)
会場:モリコロパーク(愛・地球博記念公園)
出演:4月7日(土):04 Limited Sazabys/Dizzy Sunfist/go!go!vanillas/THE ORAL CIGARETTES/ORANGE RANGE/SHANK/SIX LOUNGE/teto/yonige/キュウソネコカミ/四星球
4月8日(日):04 Limited Sazabys/BiSH/COUNTRY YARD/Crossfaith/DATS/ENTH/HEY-SMITH/My Hair is Bad/フレデリック/フレンズ/マキシマム ザ ホルモン
料金:1日入場券6,800円(税込)
2日通し入場券13,000円(税込)
※2日通し券はオフィシャル1次先行受付のみの販売。
チケット一般発売日:1月28日(日)
主催:YON FES 2018 実行委員会
企画:No Big Deal Records/日本コロムビア
制作:DISK GARAGE
運営:SUNDAY FOLK PROMOTION
『04 Limited Sazabys 10th Anniversary Live』
4月29日(日)横浜アリーナ
OPEN 17:30/START 18:30
5月5日(土)日本ガイシホール
OPEN 16:00/START 17:00
5月11日(金)大阪城ホール
OPEN 17:30/START 18:30
すべてワンマン公演
<チケット>
【前売り】アリーナスタンディング5,500円/指定席5,500円
一般発売日3月18日(日)10:00~
■関連リンク
04 Limited Sazabysオフィシャルサイト
04 Limited SazabysオフィシャルTwitter
04 Limited Sazabysレーベルサイト
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<応募締切>
2018年3月28日(水)まで