ジャニーズWESTの強みは“柔軟な表現”にあり 今夜Mステで「プリンシパルの君へ」披露
「悩んでばかりだった。でもずっと弦を演じているうちに、弦のことが可愛く思えて来たんです」と続ける小瀧。映画を見てみると、本当の小瀧ならニコッと笑ってうまく立ち回れそうなシーンも、ぶっきらぼうな弦はスムーズにいかない。口を開けば大事な親友とぶつかり、不本意にヒロインを傷つけてしまうことも。「出てくる誰もが迷いながら答えを求めているところも好きなんです」。きっと小瀧自身が役柄の間で抱いたもどかしさ。そして弦が自分の感情を素直に表現できない不安定さ。その繊細な心境がシンクロし、愛着を抱くようになっていったのだろう。言葉にならない思いがフツフツとしている空気感は、今の小瀧ならではの演技だったように感じた。
プリンシパルとは、バレエ団のトップダンサーのことを意味する言葉だ。誰もが、自分が輝ける場所、主役になれる場所を探しながら生きている。それは一般人の私たちも、そして俳優としてのキャリアを積み上げていく小瀧も、ひいてはジャニーズの中で唯一無二の存在へと成長するジャニーズWESTというグループも同じ。“自分たちなりのプリンシパルに”そんなひたむきな姿勢が、この映画とジャニーズWESTの歌う「プリンシパルへの君へ」の相性の良さを感じさせる。今夜の彼らのライブでは、それぞれのプリンシパルを目指す、元気がもらえるのではないだろうか。
(文=佐藤結衣)