『Base Ball Bear Tour「光源」追加公演』

Base Ball Bearは今、バンドにとっての“青春”を迎えている 弓木英梨乃迎えたツアー最終日を観て

 BPM早めにアレンジされた初期の楽曲「CRAZY FOR YOUの季節」では、弓木がまさしく“超絶技巧”とも言うべきギターテクニックを披露。細かくビートを刻む堀之内とともに、関根もベースを弾きこなしていく。ライブでも度々演奏されてきた楽曲だけに、彼らが日々進化していることを感じた。

 バンドとして17年目を迎える彼らだが、“青春”を歌い続けても決して色あせない。とどまらずに前に進む彼らは今、バンドにとっての“青春”を迎えているのかもしれない。アンコールの際、3人で演奏した「PERFECT BLUE」は、当然ながら原曲よりも音数が少なくシンプルな印象だった。しかし、その分3人が今表現したいことが演奏を通じてストレートに伝わってきた。

 弓木のサポートを経て、全編に渡って3人編成でパフォーマンスを行う『LIVE IN LIVE』。これまでも何度となく彼らのライブを観てきた一人のファンとして寂しさはあれど、不安は感じない。バンドのフォーマットが変化し、進化を遂げても、彼らの軸はぶれないからだ。新体制で演奏されることで、各楽曲が新たな一面を見せることを楽しみに待ちたい。

(文=村上夏菜/写真=Toshikazu Oguruma)

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