Sonar Pocketが語る、2017年の充実と10周年に向けて　「みんながいるから今も音楽ができてる」

「第2章ってなんだろう」って考えながらやっていくことが大切

――第2章最初のツアーとなった『Sonar Pocket JAPAN TOUR 2017 ～Reload～』で得たものは？

ko-dai：待ってくれてる人が全国にいるんだっていう安心感と、来てくれた人たちをいかに満足させられるかっていう責任感。あとは、その場所にまた戻れるように努力しないといけないという危機感、ですね。10周年に向けてもうひと回りもふた回りも成長したい、現状維持で満足したくないなっていう意欲はすごく出ましたし、上昇志向が湧きました。

matty：ライブとしての第2章って、“第2章”と謳ってやっていくっていうことがたぶん大切なんじゃないかな。メンバーが変わったわけでもないし、全部ガラッと新曲にするわけでもないし。気持ちの変化だったり、時間が経過したからこそ出せる表現を見せる。それの何が新しいかって自分たちでもわからないんです。でもその気持ちでやっていくこと、自分の中で「第2章ってなんだろう」って考えながらパフォーマンスしていくことが第2章なのかもしれないなと。ツアーを通してそう感じたし、上昇志向にひさびさになれたっていうのも考えながらやった結果だと思います。

――「ライブが本来あるべき姿に立ち返ろう」と、ダンサーを入れず3人だけで回ったツアーでもありましたね。

eyeron：小さなことかもしれないけど、自分たちにとってそこは大きな挑戦でした。あと、いつもならアンコールの最後は盛り上がる曲でハッピーに終わるんですけど、今回は「一生一瞬」で感動的に。

ko-dai：最後にメッセージを置いたんだよね。

eyeron：去年、ko-daiが大病を患いましたが、でも今は3人でまた音楽を届けることができて。聴いてくれるリスナーみんながいるから今も音楽ができてるっていう喜びを、最後に再確認できるように。定番の形のほうがお客さんを満足させるかもしれないけど、Sonar Pocketの新しい表現として涙を誘う流れにしてみました。こういう冒険も経験を重ねたからこそやれることだし、自信を持って臨みましたね。

10周年イヤーは盛りだくさんの1年に

――このインタビューが出る頃は師走です。2017年は毛色の違うシングルを3枚出して、ライブもたくさんやって、充実した年のように見えますが、来年以降のSonar Pocketはどんなほうへ進んでいくんでしょうか？

ko-dai：来年は、3月に公開される映画『honey』の主題歌で新曲「108 ～永遠～」を発表します。9月にデビュー10周年を迎えて、それを記念した大きなツアーもやりますし、僕らが手がけるアパレルブランド「KEM」（ケム）もスタートします。アニバーサリーイヤーは盛りだくさんですね。

eyeron：たくさんのところでSonar Pocketを見てもらえるような動きはできると思います。

――精力的な活動を続ける上で、モチベーションはどう保ってるんですか？

matty：俺らずっとこのペースで来てるので、他がわからないんですよ（笑）。

ko-dai：シングルは27枚、配信も入れたら35枚。俺らよりキャリアの長いアーティストも、出してる作品数は変わらなかったりするからね。

eyeron：むしろ俺たちより少ないこともあるよね。

ko-dai：デビューして1年間でシングル5枚とアルバム1枚出して、その直後に8カ月間リリースが空いたことがあったんですよ。もう終わると思った。だから半年くらい活動が空くとか、不安でしょうがないんです。2018年のSonar Pocketは精力的に活動することが決定してるので、楽しみにしていてほしいです。

（取材・文＝鳴田麻未／撮影＝三橋優美子）