滝沢秀明、なぜV6 三宅健にオファー? 『滝沢歌舞伎』のサプライズ“人事”で心機一転となるか

 ジャニーズの滝沢秀明が主演・演出を手掛ける舞台『滝沢歌舞伎2016』(東京・新橋演舞場、4月10日~5月15日)がスタートする。

(C)タナカケンイチ

 『滝沢歌舞伎』は、昨年に10周年を迎えたロングラン公演。通算上演回数が500回を突破し、シンガポールで初の海外公演も成功させている。11年目にを突入した今年は、心機一転、ファンに変化を見せたいタイミング。そこで滝沢が「誰も想像できないキャスティングにしたかった」と出演オファーを掛けたのが、先輩にあたるV6・三宅健だ。

 ジャニーズの“本流”である舞台を中心に活躍し、事務所の『大黒柱』のような存在とも言われる滝沢と、先輩ではあるものの、少年のように奔放な言動でお馴染みの三宅。本人達もタッグの意外性は感じており、滝沢は「健くんとやるっていうことにまったく想像がつかない」、三宅は「なぜ僕なのかと疑問に思い、滝沢を食事に誘った」などと各メディアの取材に答えている。ジャニーズに詳しいライターの佐藤結衣氏は、今回のタッグについてどのように考えるのか。

「若くして広い視野を持っている滝沢さんらしい“人事”だと思います。彼は座長として経営者的な目線を持っているし、ジャニーズでは大御所でも若手でもない“中間管理職”世代でもある。今回、三宅さんを選んだのも明確なビジョンがあってのことでしょう。ふたりは本格的にタッグを組むのは初めてで、性格も正反対かもしれません。三宅さんはマイペースな一匹狼で、何事にもブレず、信念に基づいて進むタイプ。一方、滝沢さんは自分が目立つことを二の次にし、キャスト全員やジャニーズ全体の向上を最優先にして行動するタイプです。ただ、二人は同世代で感覚も近いでしょうし、ステージのプロということでは共通しています。意外性のあるタッグも、相反する性格だからこそ上手くいくのではないでしょうか」

 どちらかと言えば、滝沢の相方・今井翼寄りなキャラクターを持つ三宅健。彼のキャスティングは色々な面でメリットがあると、佐藤氏は続ける。

「おなじ舞台を10年も続けていると、演出で変化を見せるには限界がきてしまいがち。そこに三宅さんが入ることで、Jr.は大先輩の参入に刺激を受けられるし、三宅さん自身も新たな挑戦ができる、という一石二鳥の効果が得られます。もちろん滝沢さんも、先輩を呼び込むことで相当なプレッシャーを感じるはず。この決断には、『このチャンスで舞台を進化させよう』『キャスト全員や常連さんにも新しい風を吹かせよう』という強い意気込みが感じられますね。また個人的には、元来いたずら好きな三宅さんのアドリブも楽しみです。レギュラーメンバーの間にできてしまった予定調和を崩し、滝沢歌舞伎を新しいステージに導いてくれるでしょう」

 滝沢のあくなきチャレンジ精神により、キャスティングされた三宅。彼は、新たな10年の幕開けをどのように彩るのだろうか。今後もロングランを続けるであろう『滝沢歌舞伎』のますますの発展を見守りたい。

(文=遠藤良美)

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