アイドル界で話題の『原宿駅前ステージ』は何がスゴい? 潜入レポート&支配人を直撃

 

 そして、ファッションアイコンも数多く生み出してきた同プロダクションが、原宿の竹下口という場所にステージを構えた意味を強く感じさせたのは、メンバー全員による「ファッションショー」だ。『ニコラ』『なかよし』などでモデルを務めるメンバーが原宿スタイルのファッションで登場したり、原宿乙女がちょっと背伸びした大人セクシーなアウトフィットを身に纏って堂々とランウェイを歩く。ステージ隣、Leadカフェの奥にはメンバーが着用した衣装と同種のものを販売する「エリア原宿」があり、女性ファンのニーズに応えている。

 

 アーティスト・モデル・アイドルなど、様々なアウトプットを用意し、女性タレントを育成する同システムを、運営側はどんな思いで構築したのだろうか。劇場支配人である田代雅裕氏はこう語る。

「ドラマ『サムライせんせい』(テレビ朝日系列)に出演している岩崎春果や、最年長の19歳で女優を目指している赤坂星南など、プロダクションには若いスターの卵が沢山いましたが、メディアに登場させる機会は少なかったので、活躍の場を与えてあげたかったし、やるからにはコアなアイドルファンの方にも認めてもらえるステージや仕掛け、エンターテインメントを作りたかったんです。タイプの違う4グループを結成し、1回の公演に全グループを登場させて、それぞれが独自の色やファンサービスを近い距離感で実現し、口コミやSNSなどで広がってくれました」

岩崎春果。

 また、同氏はグループのメンバーが様々な目標を掲げて活動していることについてこう続けた。

「グループを結成した以上、もちろんアーティストとしてCDデビューさせることが当面の目標ですが、それ以外の活躍も望んでいますよ。目標はバラバラでもいいと思いますし、アウトプットが多ければ多いほど、色んな分野の人が交差して面白くなって、メンバーも鍛えられますから。劇場がオープンしてまだ4カ月ですが、公演を続けていくことで、顔つきがだんだん良くなって、ビジュアルも洗練されてきました。成長速度が速くて、社内での評価もどんどん変わるくらいで、所属する女の子すべてのスキルが底上げされていることを実感しています」

 

 一般的に大所帯のアイドルグループは、メンバーの卒業と加入を繰り返しながらその母体を保ち続けるものが多いが、この点について同氏はこう述べた。

「立ち上がったばかりなので卒業の話は現実的ではありませんが、新メンバーに関しては、継続して竹下通り周辺でスカウトを行っており、グループ発足以降に加入した者もいます。1グループが先にデビューすると、新グループも作りたいですしね。現在は1公演で全グループを見ることができるようになっていますが、人気が高まってきた際には分割することも視野にいれています。ただ、4グループをまとめて見ていただけるほうがバランスの良さを実感できるので、悩みどころではありますが……」

関連記事