4thアルバム『WOMAN』インタビュー
Cyntiaが語る、ターニングポイントと新たな挑戦「全員引きずり倒して、大爆発を起こそうかな」
「自分たちが憧れてきたアーティストに、また一歩近づけたような気がしています」(AYANO)
――歌詞も、相当攻めてる歌詞が多いんじゃないですか。がんばれ女の子! 強くあれ女性!という歌詞が多いから、勇気付けられる人も多いと思います。ちなみに、一番よく書けたという思う歌詞は?
SAKI:それは、お気に入りの歌詞と、よく書けた歌詞は、変わってくるんですけど。
――じゃあ両方行きましょう。
SAKI:好きな曲は「WOMAN」で、よく書けたのは「シニシズム」。アーティストさんの作詞には大きく分けて2パターンあって、自分の体験談を書く人と、空想やファンタジーを書く人がいると思っていて。私はファンタジー派だったんですけど、今回は両方入っていて、「シニシズム」はもろに自分の汚い部分や、見下して生きている感を出してます(笑)。せっかく表現者として、音楽を生業とさせてもらっているので、汚いところ、底意地の悪いところ、ヘドが出るほど嫌いな自分の面とかを、思い切り出してみました。
AYANO:ツイッターでプチ炎上したんだよね。
SAKI:そうそう(笑)。まだアルバムを作ってることは言えなかった時期に、“こういう曲を書きました”と言って、歌詞の内容を紹介したら、“それはファンのことが嫌いということですか?”って。“僕たちが何かしましたか?”みたいな、優しい方もいて、すごい心配させてしまって。
――ああー。
SAKI:それは違うんだお!って、弁解したりして。言いたいことを言って生きるのは難しいんだなって、そこでも感じました。
――それに対して「WOMAN」は…。
SAKI:「WOMAN」は、同世代の女性が抱えている悩みとか…たとえば仕事に生きると決めたけど、周りはどんどん結婚していって、フェイスブックを見ると結婚式の写真ばかり載ってる昨今、みたいな。ちょうどメンバーもそういう世代で、自分たちは音楽でメシ食ってくぞという、ちょっと変わった集団なんですけど(笑)。女性で、バンドで食べていく? はぁ?みたいな、周りからけっこう言われるんですよ。逆に“うらやましいよ”と言ってもらうこともあって、反応は様々なんですけど、自分たちは好きなことをやって前を向いて歩いていこうと思っているので。同じように、何かをやっていこうとする女性の背中を押せる曲を書きたいなと思って、「WOMAN」を書きました、この曲がアルバムの基軸になっているので、とても思い入れはありますね。
――AZUさん。どんなアルバムですか?
AZU:等身大の自分たちを表現するということを、今回は一番大事にしました。そういう意味では歌詞も生々しいし、サウンドも聴きやすいし、普段の生活になじむような音楽が作れたんじゃないかな?と思ってます。たとえば家事をしながら流しても、心地よく乗りながら聴けると思うし、いい感じで力が抜けたようなアルバムだなと思います。お薦めの曲は「リックリリック」ですね。イントロに入ってるプニョっていう音、ベースのワウで作っていて、シンセ音じゃないんです。ベースは支える役割ですけど、「リックリリック」では飛び道具になっているのが気に入ってます。
――お待たせしました。AYANOさん。
AYANO:私は今すごく感動していることがあって。音楽をやっている人って、その人の生き方、考え、思想とか、哲学的なものが表れているのに共感して、人間自体がヒーロー、ヒロインになれるということがあって、生き様をエンタテインメントにできる人間ってすごいなと思うんですけど。このアルバムを作ることによって、自分たちが憧れてきたそういうアーティストに、また一歩近づけたような気がしています。お気に入りは、一番化学変化を起こして面白い曲になったと思うのは「リックリリック」ですね。で、一番衝撃を受けて、泣きそうになったのは「WOMAN」の歌詞です。“そうだよね。あるある”みたいな。
――今年はまだ始まったばかりで、3月にはツアーもありますが。2015年はどんな気持ちで活動していきますか。
AZU:名刺代わりのアルバムができたので、これを持って1年間突っ走りたいと思います。ライブも作りこんで、“こういうアクションしたら面白いよね”とか、いつも話してるので。そういうことも含めて、ストイックというか、常に貪欲でありたいなと思います。
SAKI:最近、個人的な心境の変化がとてもあったんです。私たちのデビューシングルは「Run to the Future」という曲で、未来に向かって走るんだという曲でデビューしまして。節目のライブのたびに、お客さんに、私たちのうしろについてくるんじゃなくて“一緒に走ってください”というふうに言ってきて。それはたぶん、自分が先頭を切って走る自信のなさとか、一緒に歩みを進めて行くことの尊さとか、いろんな意味を含めて“隣を走ってほしい”とずっと言ってきたんですけど。今年の初めにすごく心境の変化があって、私は、全員を引きずり回そうと思います。
――おおー。
SAKI:先頭を切って走るだけじゃ足りなくて、誰よりも加速したい。走り続けるのはたぶん当たり前で、止まったらバンドは終わっちゃうので。AZUが言ったみたいに、常に新しいことに挑戦していって、すべてをカオスの状態にして、全員引きずり倒して、大爆発を起こしてやろうかなぐらいの気持ちで、2015年は、斬り込んでいこうかなと思います。
AYANO:Cyntia専用のドMを作るということ?
SAKI:…はい?
AYANO:私たち何されてもいいよもう! ちょうだい!みたいな。
――何か、AYANOさんに突然火がつきましたけど。大丈夫ですか(笑)。
SAKI:こういう子なんです(笑)。彼女が一番最初に言った“自分のことを理解してくれる人が少ない”というところに着目すると、こういうところなんです。いきなり大爆発を起こして、ひとりで炎上し始めるんで。
AYANO:それを、みなさんの大爆発につなげていけるようにしていきたいです。
――うまくまとめた(笑)。じゃあ今年は、それぞれが大爆発する年にしましょう。
SAKI:はい!
(取材・文=宮本英夫/写真=石川真魚)
■リリース情報
『WOMAN』
発売:2月18日
初回限定盤A:[CD+DVD] ¥3,400(税抜)
CD:
M1. 暁の華
M2. Woman
M3. シニシズム
M4. chapter/1
M5. 君がいない世界
M6. KISS KISS KISS
M7. GIRL to WOMAN -prologue-
M8. lucky☆star
M9. 勝利の花束を-gonna gonna be hot!-
M10. letter
M11. リックリリックDVD:
1. Made in Jakarta – Cyntia Live & Press Tour Footage – ドキュメンタリー
初回限定盤B:[CD+Blu-ray] ¥4,000(税抜)
CD:
M1. 暁の華
M2. Woman
M3. シニシズム
M4. chapter/1
M5. 君がいない世界
M6. KISS KISS KISS
M7. GIRL to WOMAN -prologue-
M8. lucky☆star
M9. 勝利の花束を-gonna gonna be hot!-
M10. letter
M11. リックリリックDVD:
1. Made in Jakarta – Cyntia Live & Press Tour Footage – ドキュメンタリー
2. 勝利の花束を-gonna gonna be hot !- ミュージック・ビデオ
3. KISS KISS KISS ミュージック・ビデオ
通常盤:[CD] ¥2,800(税抜)
CD:
M1. 暁の華
M2. Woman
M3. シニシズム
M4. chapter/1
M5. 君がいない世界
M6. KISS KISS KISS
M7. GIRL to WOMAN -prologue-
M8. lucky☆star
M9. 勝利の花束を-gonna gonna be hot!-
M10. letter
M11. リックリリック
『暁の華』
発売:2月18日
¥1,000(税抜)
M1. 暁の華
M2. lucky☆star
※「暁の華」TVアニメ『暁のヨナ』新オープニングテーマ(1月20日~TV放送開始)
■ライブ情報
Cyntia LIVE TOUR 2015「PRETTY WOMAN」
3月8日(日) 渋谷TSUTAYA O-EAST
3月13日(金) 福岡DRUM Be-1
3月21日(土) 名古屋CLUB QUATTRO
3月22日(日) 梅田CLUB QUATTRO
■オフィシャルサイト
http://cyntia.jp/