E-girls/Dreamが、HIROやATSUSHIとの“絆”明かす Aya「EXILEの皆さんが応援してくれていた」
その後、マネージャーから「最後にチャンスを下さい」と懇願された松浦は「彼女たちの意思を汲んで叶えてくれる事務所があればと思って」と、HIROに電話で連絡を取り、DreamをLDHの所属にできないかと相談。HIROも「夢を追いかけてきたのに『解散』の一言で終わる。僕がZOOをやってたころに経験した『知らぬ間に終わる』というのを彼女たちも経験していた。正直言うと情が一番あったし、一緒に頑張ろうと思った」と、快く彼女たちを受け入れ、2008年7月に正式なLDH所属アーティストとなった。
この再出発を祝し、ATSUSHIはDreamのために「希望の光 ~奇跡を信じて~」を作詞。Ayaはデモ音源を聴いたとき「頭から涙が止まらなかった」と語ると、Shizukaは「めちゃくちゃ救われた」、Amiは「限界はもっと先にあるかもしれないと思った」と、同曲に背中を押される形でブレイクへの道程を歩み始めたという。
LDHが経営するダンス&ボーカルスクール・EXPGには、国民的グループとなったEXILEに憧れる受講生が殺到。HIROは当時のレッスンを見て「男の子にはEXILEや三代目 J Soul Brothersといった夢の受け皿があるが、女子ダンサーにはない」と思い、E-girlsでもナンバー1のダンス力を誇るSAYAKAをはじめ、ダンスの巧い少女を集めた女性ユニット・Happinessを発案した。続いてFlowerを結成するも、当時のFlowerはボーカルが不在。ボーカルを加入させるべく、『VOCAL BATTLE AUDITION 3 ~For Girls~』を開催し、一般公募でボーカルを募った。その結果、現在E-girlsのメインボーカルを務める鷲尾伶菜や、中心メンバーとして活動する市來杏香、坂東希、佐藤晴美、先日グループを卒業した武藤千春の5人を加入させ、正式にデビューが決定した。
AKB48とK-POPが女性アイドル市場を独占していた2011年、ダンス&ボーカルグループとしてデビューを飾ったFlowerは順調な滑り出しを見せたが、DreamとHappinessは苦戦していた。そんななか、HIROは「CDが売れない時代に一つ一つのユニットをプロモーションしても厳しいので、思い切って『EXILE系ガールズユニット』ということを前面に押し出す」と閃き、E-girlsを結成。結成当時は各グループのメンバーも戸惑いを見せていたようで、Erieは「Dreamはどうなるんだという気持ちが大きかった」、Amiは「理解できなかった」、鷲尾は「正直不安だった」と、それぞれが穏やかな心境ではなかったことを明かしている。
しかし、LDHは彼女たちのパフォーマンスを徹底的に磨きあげるという戦略を選択し、デビューシングルの『Follow Me』はオリコンシングル週間ランキングで初登場2位を記録。その後も立て続けにヒットを連発し、『紅白歌合戦』に出場するまでになった。松浦はE-girlsについて「AKB48などのアイドルがいるなかで、LDHらしくホンモノにしてきた。他のアイドルとは一線を画する」と語るなど、“歌とダンスのプロ集団”を作り上げたことを振り返った。番組が行った密着取材では、スタッフがメンバーとの個人面談で、重留真波や中島美央に対し「今のままだと埋もれてサササーっといなくなる」と激励する映像や、ライブ担当のスタッフが「知名度が上がっているけど、コンサートのチケットはそこまで売れていない」と現実を突きつける内容が放送された。レッスンにおいても、アスリート級のメニューをこなし、日々自分たちを追い込んでいることについて、Ayaは「納得できていないようであれば死ぬほど練習すべき。E-girlsは仲良しグループじゃなくて戦いなので、そこに耐えれない子たちは別の道を歩むべき」と、辛辣な一言を放った。