嵐の音楽的方向性を決定づけた大野智 その表現のルーツを辿る

 そんな大野は、もともと母親の影響で洋楽に親しんでおり、特にマイケル・ジャクソンや前出のジャスティン・ティンバーレイクに深い感銘を受けたと、数々のメディアで発言している。1997年から2年間は、ジャズダンスを極めたいという思いから実家を離れ京都に滞在し、京都の「シアター1200」にて一日5公演開かれていた『KYO TO KYO』に出演、ダンスの技術を磨いたそうだ。大野が創作するアートも、ヒップホップのグラフィティ・アートの影響が垣間みれ、ブラックミュージックやカルチャー全般に対する親和性を感じさせる。

 現在、映画『ピカ☆★☆ンチ(ピカンチ・ハーフ)LIFE IS HARD たぶんHAPPY』の公開が待たれる嵐。2002年に公開された『ピカ☆ンチ LIFE IS HARDだけどHAPPY』では「PIKA☆NCHI」が、続編となる『ピカ☆☆ンチ LIFE IS HARDだからHAPPY』では「PIKA★★NCHI DOUBLE」が、それぞれ主題歌として製作されたが、今作ではどのような楽曲が主題歌となるのか。大野智×ブラックミュージックという、現在の嵐のスタイルを決定付けた要因に思いを馳せながら聴くと、より興味深いのではないだろうか。

関連記事