エビ中、TPD、メレンゲ、NICOも……今春の注目アニメソングまとめ

『極黒のブリュンヒルデ』/鴇沢直

 『週刊ヤングジャンプ』の人気連載をアニメ化した『極黒のブリュンヒルデ』(東京MX、読売テレビほか)は、エレクトロサウンドとロックサウンドを得意とする作曲・編曲家の鴇沢直が劇伴を担当。エンディングテーマとなる「いちばん星」(作詞:keity.pop 作曲:モチヅキヤスノリ 編曲:小森茂生)では、アニメのキャラクターである黒羽寧子(CV:種田梨沙)、橘佳奈(CV:洲崎綾)、カズミ・シュリーレンツァウアー(CV:M・A・O)、鷹鳥小鳥(CV:田所あずさ)の歌声を聴くこともできる。また、前出のキャラクターには、各々のキャラクターソングもある。劇中で使用される楽曲を収録した『極黒のブリュンヒルデ オリジナル・サウンドトラック』は、4月23日にリリースされる予定。最近、こういった形式のアニソンCDがヒットするケースは少なくないため、本作もファンを中心に売り上げを伸ばしそうだ。

『ピンポン』/メレンゲ

 松本大洋原作の『ピンポン』は湯浅政明が監督を務め、テレビアニメ化。エンディングテーマを担当するのは、バンド結成から11年を経て、昨年よりキューンミュージックに移籍したメレンゲ。ボーカルのクボケンジは、本作に対し「僕は中学の頃、卓球部であったのでそこにも当然思い入れは加わり、まぁ、あのクールな世界観は僕の卓球時代とは似ても似つかないものでしたがやはり熱くさせられました」(公式サイトより)などとコメントを寄せている。『宇宙兄弟』のオープニングテーマを担当した実績を持つ同バンドだけに、作品の世界観をどのように表現するのか、大いに期待したいところだ。

 今春にはほかにも、じん(自然の敵P)によるカゲロウプロジェクトの『メカクシティアクターズ』や、1970年代のプログレッシヴ・ロックバンドの代表格であるYESの楽曲を使用したことでも注目を集めた『ジョジョの奇妙な冒険』の第三部、音楽会社のランティスなどの合同プロジェクトである『ラブライブ! 第2期』など、音楽的にも企画的にも工夫が凝らされた作品が目立つ。アニメ作品から音楽シーンを読み解くと、CD売り上げ枚数や音楽ジャンルでは括れない、新たな見取り図が浮かび上がってくるのではないだろうか。
(文=松下博夫)

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