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『ちはやふる -結び-』ヒットの理由ーーキャストや監督らの絶妙なバランスが“奇跡”生む

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 競技かるたをテーマにした末次由紀の人気コミックを実写映画化した『ちはやふる』シリーズ完結編『ちはやふる -結び-』が、過去2作品を上回るオープニング興収をあげ好スタートを切った。劇場公開後の口コミや映画レビューも高評価が多く、今後も数字を伸ばしそうだが、こうしたヒットにはいくつかの要因が考えられる。

 『ちはやふる』が実写映画化されることが発表された際、多くの人気コミックの実写化と同じように、賛否両論が巻き起こったが、公開後は、原作ファンからも好意的な意見が数多く見られた。メガホンをとった小泉徳宏監督は、原作コミックに最大限の敬意を払いつつも「実写化」という言葉ではなく「映画化」というイメージを持って作品に取り組んだという。

 「実写化」ではなく「映画化」という言葉。そこには、コミックをより忠実に写しだすというよりは、作品の持つさまざまな魅力のなかから、核となるものをより強調し、キャラクターにのせて描くという意味が込められている。小泉監督は、千年前の歌が、3年間という限られた時を輝かしいものにしてくれるという“時間”を軸に、キャラクターの青春を瑞々しく切り取っていった。

 こうして描き出された登場人物は、みな魅力的で、観客に「彼らの姿を追いたい」と思わせる存在となった。もちろん、広瀬すずや野村周平、新田真剣祐や上白石萌音ら主要キャストたちの『上の句』、『下の句』公開後の飛躍というのも大きな要因になっているのだろうが、それよりも、それぞれのキャラクターに感情移入できるエピソードがうまく盛り込まれているので、応援したくなるのだ。

 こう思える大きな要因は、作り手の作品に対する愛がスクリーンを通して伝わってくるからではないだろうか。もちろん、どんな作品でも製作者は愛を持って取り組んでいるのだろうが、『ちはやふる』の登場人物には、みな見せ場がある。愛に溢れているのだ。小泉監督は「映画のなかに登場する人物には、描かれる理由がある。その理由を作品に馴染ませて、カタルシスに持っていくことは意識している」と語っているが、特に『結び』では、その愛が増しているように感じられるほど、登場人物が光り輝く瞬間がある。

 そんな既存のメンバーのキャラクターをより深いものとしたのが、『結び』から登場した、賀来賢人演じる最強名人・周防久志や、瑞沢かるた部の新入部員である花野薫(優希美青)、筑波秋博(佐野勇斗)、そして映画オリジナルの我妻伊織(清原果耶)ら新キャラクターたちだ。

      

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