SNS総フォロワー数236万、人気インフルエンサーがなぜバンド? ののち&さがすずか&蒼井羽音に聞く「ラブでオネガイシマス。」結成秘話
SNS総フォロワー約162万人超で「犬系彼女」としてSNSで大ブレイクしたののち、映像分野を学びながら、この春まで大学生モデルとして活動していたさがすずか、Zipper専属モデルも務める蒼井羽音の3人が、新バンド「ラブでオネガイシマス。」を結成。7月15日にデビュー曲「愛でんてぃてぃろっく。」をリリースした。
SNSを起点に支持を広げ、総フォロワー数は236万を誇る3人が、なぜバンドを結成したのか。SILENT SIRENの全楽曲を手がけているクボナオキ氏をサウンドプロデューサーに起用するなど“本気のバンド活動”を始めた理由について、ののち&さが&蒼井の3名にインタビュー。結成秘話や3人のメンバーから見たそれぞれの個性、楽曲やMVの制作秘話などについて話を聞いた。(編集部)
「5年に1回しかカラオケにいかない」ののちがバンドに参加した理由
――ののちさんは今回の発表を控えたタイミングで、SNSで「重大発表」としてバンドデビューに向けてのカウントダウンをしてきましたよね。コメント欄を見るとお店だったり、アパレルブランド、アイドルなんじゃないかという声が挙がっていました。
ののち:「なんだと思う?」ってストーリーズで募集したら返答が6万件来てて。
蒼井羽音(以下、蒼井):「バンド」って回答は結構あった?
ののち:1個もない!
蒼井:すごい! 予想できないプロジェクトってことだ!
ののち:ののちが歌うということすら予想できてる子はいなかったので、すごいギャップになると思います。
――ちなみに、3人は今回のバンドを結成するまで、それぞれ面識はあったんですか?
全員:いえ、はじめましてです!
ののち:結成の経緯を話すと、そもそもこのバンドは羽音ちゃんから始まったんです。
蒼井:私はもともと別のところでバンド活動をしていたんですけど、そのバンドを離れることになって。でもそのバンドで叶えられなかった夢だったり、まだやりたいことがいっぱい残っていました。そこからたまたまご縁があって、1年半くらい前に「音楽のプロジェクトをやってみたいと思ってる」というお話をいただいて、この事務所でバンドをやることになりました。そこから半年ぐらいが過ぎた時に、「ボーカルとして会わせたい子がいる」と言われて、ののちを紹介してもらったんです。
ののち:私は事務所に入ってまだ2カ月とかの時に、いきなり社長から電話で「歌ってみない?」と言われて。キラキラしたステージに立ちたいという憧れと夢はずっとあったので、「私でいいならぜひやってみます!」と返事をして、蓋を開けたらバンドだったんです。ソロかと思っていたのでビックリしました。
――そこから、さがさんにも声がかかったんですね。
さがすずか(以下、さが):私はもともと大阪にいて、マネージャーと話している時にさらっと「バンドやる?」と言われて。音楽が本当に大好きで、バンドも好きだったので、「いいんですか!?」とOKしてそこから上京し、お二人にお会いしました。
――さがさんは大学の卒業のタイミングも重なったことも関係しているんですかね?
さが:卒業前からこのバンドを立ち上げることは決まっていましたし、大学の単位も取り終わっていました。半年前に上京して、途中で卒業式もありつつ、バンドの準備をしていたという感じです。
――ののちさんが歌うイメージがなかったので、ボーカルと聞いて驚いたのですが、その理由は聞いていますか?
ののち:「声が特徴的だから」といっていただけていました。私は5年に1回とかしかカラオケに行かないくらいに、歌に馴染みがなくて。それに2歳から高校3年生までクラシックバレエをずっとやっていたので、クラシックしか聴いてこない生活をしていて、ましてや全くバンドの音楽にも触れてこなかったんです。だから、バンドで歌うことに私が一番びっくりしています。
――蒼井さんはののちさんの歌声を聞いていかがでしたか?
蒼井:見込んだ通りでした。バンドにはいろんなボーカルの形があると思うんですけど、その中で耳に残る声、特徴があって印象に残るというのが大事だと思っていて、スタジオで歌声を聴いてみたり、出来上がった音源やMVを観ていても、この声はののちだなって分かる声なんですよ。それはバンドにとって大切な要素だと思っています。
ののち:嬉しい! 声の印象を初めて聞きました。
さが:私は初めてののちの歌声を聞いたのが、2人でカラオケに行った時で。
ののち:行った! 懐かしい!
さが:喋ってる声よりも歌声が低くて。それがめっちゃいいじゃんと思って。
ののち:コレサワちゃんが大好きで、「死ぬこと以外かすり傷」を歌いました。でも、今回の曲はめっちゃ高い。
さが:確かに高いけど、いい意味でみんなの期待を裏切るような歌声だったと思う。
――アイコニックな声は重要ですよね。
蒼井:ボーカルの歌ってそのバンドの曲を象徴するものだし、聴いた人にパッと入りやすい情報だから大事だと思います。
――さがさんは大学卒業のタイミングから、ライブハウスで弾き語りをされていますよね。
さが:そうですね。高校の軽音楽部でギターボーカルをやっていて、大学に入ってネイルをしたかったからギターが弾けなくて……みたいなこともありつつ、バンドでギターをやるし、せっかくだからイベントで弾き語りとか練習してみたいなと思って、イベントに出ていました。
――今回バンドを組んでみて、改めて難しさはありましたか?
さが:自分が歌って弾くのは自身のリズムの中でできるんですけど、別の方の歌にギターを合わせるのは別の難しさがありますね。それに私たちはリズム隊がいないので、そこの難しさもありつつ、新鮮で楽しい気持ちのほうが強いです。
――バンド経験者の蒼井さんから見て、さがさんのギターというのはどうですか?
蒼井:私はそもそも2人のことは出会う前からSNS上で知ってたんですよ。音楽的な観点とはちょっとずれるんですけど、感動する。かっこいいなって。持ってるだけで様になるというか、すごい似合うよね。
さが:嬉しい!(笑)。
蒼井:私も経験してたと言っても、長い期間ステージに立っていたわけではないので、3人で練習を重ねて一緒に成長していけたらという気持ちですね。
――蒼井さんはステミレイツに続き2度目のバンドになります。
蒼井:自分が頑張りたい気持ちに反して思うように活動できなかった後悔もあるし、バンドをやっていくぞという気持ちでスタートした時に挫折してしまったんです。今回も始めるに当たって、長く続けられるかみたいな話をしたこともあって、今後はいろんな困難があると思うんですけど、デビューしてからもそれを一緒に乗り越えていけるようなメンバーだなと思います。
――このバンドは蒼井さんから始まったということもありますけど、年齢的にも蒼井さんがお姉さん的なポジションでもあったりするんですか?
ののち:お姉さんです。しっかりしていて、はっきりしてるから頼りになります!
蒼井:ありがとうございます!(笑)。
ののち:このメンバーはバランスが良くて……私が感情の起伏が激しいんですけど、2人はすごく冷静だから、それでバランスが取れてるのかなって。喧嘩にもならないし、私が「ワー!」ってなっても、2人は「うんうん。落ち着こう」ってなだめてくれるから。
蒼井:感情的に気持ちを伝えてくれることが必要な時もあるから。
ののち:この半年でいろいろあって……私が大号泣したことがあったんですね。作詞して、MVや衣装を考えて、すごい早さで動いてるからパンクしちゃった時があって。それでも2人は「大丈夫だよ。できるから」と冷静でいてくれて。2人とも素のキャラクターがそんな感じだから、そこがすごく好きだし、改めてこのバンドはバランスがいいなと思いました。
――さきほど蒼井さんが「今後はいろんな困難があると思う」とおっしゃってましたけど、これからインフルエンサーとして、またはモデル、タレントとして活動しながらバンド活動も続けるとなると、相当大変な日々になるだろうなと想像します。
蒼井:SNSや配信といった私たちが得意としているものの両方をやっていくことによって、双方がプラスになればいいなと思っています。バンドの曲を知ってもらって、そこからメンバーの一人ひとりを好きになってもらえたり、逆にSNSの発信によって曲が少しでも多くの人に知られていくとか、相乗効果が生まれれば嬉しいです。もちろん大変なこともあるとは思うんですけど、「バンドとして売れたい」という気持ちは全員が合致してるから、両方をやっていくことによってさらにいい結果が生まれるような未来になっていけばいいなと思っています。
「前例がないことをプラスに捉えている」(蒼井)
――厳しい質問になってしまいますが、これまで“インフルエンサーバンド”というのはあまり成功していなくて。前例があまりないからこそ厳しい道なのかなとも思いますし、最初の風当たりも強いかもしれませんけど、そこの覚悟はできていますか?
蒼井:覚悟はもちろんできていますし、前例があまりないことを私たちはプラスに捉えていますし、新しい形でバンドとして売り込めるんじゃないかと考えています。
ののち:新しいものは基本的に叩かれるので、そこは別にネガティブに思っていませんし……「今だけを見ないでほしいな」とは思います。ずっとやっていくつもりだから、次第に当たり前になって馴染んでいくはずですし、私自身はワクワクしかないです。あとは、自分のことをインフルエンサーという肩書きで見ていないので、インフルエンサーだからバンドをやったというよりかは、3人で新しいことにチャレンジした気持ちです。自分たちが新しいことをやることで、批判の声もあるだろうなという気持ちでいます。
さが:覚悟はもちろんあるし、絶対にそういった意見は出るだろうなというのも予測できていて。その上で音楽をやっていくから、バンドとか音楽業界に対してのリスペクトは絶対必要だと思っているので、そこはバンドとしてちゃんとしていくつもりです。
ののち:中途半端じゃなく、うちらも本気でバンドをやっていく気持ちでいるからね。
蒼井:何か言われたとしても、みんなの気持ちを私は知ってるから。頑張っていったらきっと結果に繋がるよ。
ののち:メンバーがいるから心強い。これまでずっと一人で活動してきたから“メンバー”って響きがもうヤバいです。超楽しい。
――バンドコンセプトにある「アイデンティティロック」についても詳しく教えてください。これはみなさんが考えたんですか?
ののち:3人でどんなバンドにしたいか話をして出たのが「アイデンティティロック」というキーワードでした。見て分かる通りに三者三様で好きなものが全然違うけど、それを押し付け合ってるわけでもなく、好きなものを好きと言える世界になったらいいよねということで。
さが:自分の容姿とか生き方だったり、ほかの人に合わせに行く風潮が多いので、そうじゃなくていいんだよ、もっとみんな自分を愛してと言いたくて、これにしましたね。
蒼井:ののちが書いてくれた歌詞にもいろんな角度から、自分を好きでいいんだよ、自分を愛してねというメッセージが散りばめられているので、私たちのコンセプトを表した自己紹介に相応しいデビュー曲として聞いてもらえれば嬉しいです。
ののち:デビュー曲の「愛でんてぃてぃろっく。」は、アトラクションに乗ってるイメージで、1番と2番で全然違っていたり、間にフックとしてセリフが入っていたり、面白い仕組みの曲になっています。
さが:私からは出てこない言葉ばかりなので、ののち節が効いていていいなぁと思います。
――今回の歌詞はののちさんが一人で書きましたが、今後もののちさんがメインで書いていくんですか?
ののち:いや、みんなが書いていいんじゃないかなと思ってます。
さが:書いてみたいです。文章を書くのも好きなので、今はブログを書いてみたりしています。
ののち:コンセプトが「アイデンティティロック」なので、それぞれが曲を出して全然違くなるというのも面白いんじゃないかなと思います。
蒼井:作曲に関しても、いただいたデモからののちが変えた部分もあって。2番の頭には電車のアナウンスが入ってるんですけど、これはののちの希望で入れたものなんです。私にはない発想力だなと思いますし、セリフ部分もレコーディングの時に一発撮りで録ったらしくて。パッと出てくる発想力は自分にないもので、一人ひとりがどういう曲を作るのかというのは面白いなと思います。
――あまり音楽を聴いてこなかったからこそ、固定概念に囚われない発想なのかもしれないですね。
ののち:私がこうしたいと思うものを詰め込んでみました。自分が聴いていて楽しい曲。自分が励まされる曲ということは、みんなを励ますことができるかもしれないな、ということでいろいろ考えてみました。
「曲やバンドの存在が先行するようになってほしい」(さが)
――「愛でんてぃてぃろっく。」のMVはののちさんがプロデュースしているんですよね。
ののち:舞台がお寿司屋さんというところにこだわりを持っていて。最初に「お寿司屋さんで撮りたい!」と希望を出すところからスタートしました。
ーーお寿司屋さん、ですか。あまり楽曲とは関係ない気もしたんですが……。
ののち:お寿司って「好きなものを選べる」お店なんですよ。例えば、パスタ屋さんにみんなで行ったら私は2人に合わせちゃうんですね。でも、お寿司屋さんなら自分が好きなものを選んでも悪目立ちしない場所なんです。世間が白が可愛いと言ったら白が正解になっちゃうけど、そうではなくて、正解は自分が決めていいものだと思う。お寿司屋さんに行ったらサーモンしか食べない人もいるじゃないですか。それも正解なんです。
――それを言われると、MVの深みが増した気がします。ちなみに今後のライブの予定は決まってるんですか?
蒼井:準備していることはいろいろあります。これから曲を増やしていくので、SNSをチェックして活動を見守ってもらえればなと思います。
――最初はカバー楽曲の披露になるんですかね?
さが:いや、すべてオリジナル曲を作って挑むつもりです。
ののち:「愛でんてぃてぃろっく。」の歌詞は1日で書いたんです。だからきっと、たくさん曲を作っていけると思っています。
――書き溜めてる曲とかはまだないんですか?
ののち:全くないです。
蒼井:これからだね。
――歌詞のメモをストックしたりとかは?
ののち:全くないです。その曲を聴いてどうしたいかなって考えると思います。
――最後にバンドとしての目標、夢を教えてください。
さが:バンドとしての目標は、楽曲とかバンドの名前がバーン! と売れて、この歌歌ってるのがののちだとか、このバンドってこの子たちだったんだとなることが最高です。曲とかバンドの存在が先行するようになってほしい。あとは武道館や野外フェスですね。
蒼井:アニメの主題歌とかやりたいな……(ボソッと)。
ののち:あとはとにかくファンの人の前で歌ってみたいですね。
さが:3人でモデルとかもしたいよね。
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