世界一の携帯電話評論家・山根康宏のスマホ進化論(第27回)

4.1mmとさらに薄くなった折りたたみスマホ サムスンから『Galaxy Z Fold8 Ultra』と『Galaxy Z Flip8』登場

 ロンドンで開催されたサムスンのスマートフォン新製品発表会では、横折型のスマートフォン『Galaxy Z Fold8 Ultra』と『Galaxy Z Flip8』が発表された。どちらも前モデルより薄くなり、より使いやすい製品へと進化を遂げた。なお、これに合わせて横折り小型サイズの『Galaxy Z Fold8』も登場している。

4.1mmの激薄折りたたみスマホ『Galaxy Z Fold8 Ultra』

 『Galaxy Z Fold8 Ultra』は折りたたみスマートフォンの限界にチャレンジした製品だ。本体を開くと8.0インチのほぼ正方形のディスプレーが利用できる。一般的なスマートフォンを横に2つ並べたようなサイズであり、ドキュメントやスプレッドシートなどオフィスアプリを表示したり、撮影した動画を大きな画面で編集するなど、クリエイティブな作業にも向いたスマートフォンだ。チップセットにはSnapdragon 8 Elite Gen 5 for Galaxyを採用、バッテリーは5000mAhを搭載する。

『Galaxy Z Fold8 Ultra』

 大きな画面では複数アプリの分割表示も可能で、最大3つのアプリを同時に表示できる。動画を見ながらSNSのタイムラインをチェックするとか、メールを見ながら目的地の地図を検索するといった、今までのスマートフォンであればアプリを切り替えて表示する必要があった操作が、1画面内で処理できるのだ。ながら作業が多い人にとって、折りたたみスマートフォンはとても使いやすいのである。

3つのアプリを分割表示できる

 本体のサイズは厚さが4.1mmと、サムスンの折りたたみスマートフォンの中でも歴代トップの薄さだ。日本国内で販売されている折りたたみスマートフォンの中では最薄サイズである。縦横の大きさは143.2 x 158.4mm、重量は215gだ。大画面モデルとしてはかなりの軽量級といえるだろう。

サムスン独自技術によって4.1mmと驚異の薄さ

 この薄さを実現したのが「Flex Titanium」とよぶサムスンの新しい技術だ。折りたたみスマートフォンのディスプレイは、折り曲げるために一般的なスマートフォンより強度が弱い。サムスンはディスプレイの下にチタン合金製のフィルムとチタンプレートという、2つのチタン素材を採用することで、折りたたみディスプレイの強度アップと折り目の軽減を実現した。

折り目を減らしつつも強度も増した折りたたみディスプレイ

 カメラは広角が2億画素、超広角が前モデルより画質アップの5000万画素となり、各社のフラッグシップスマートフォンレベルの高解像度なものを搭載する。夜景も美しく撮影でき、動画の撮影品質も良好だ。これに1000万画素の望遠を加えることで、カメラスマートフォンとしても十分な性能を発揮できる。

超広角カメラが大幅に強化された

 本体を閉じれば72.8 x 158.4 x 8.9mmのスリムなサイズとなる。一般的なスマートフォンよりも横幅が狭いため、より持ちやすいと感じられる。重量は前述したように215gと軽量であり、閉じた状態で持っていると、このスマートフォンの本体を開いて大きな画面が現れるとは思えないほどだ。なお閉じたときの画面サイズは6.5インチである。

閉じればスリムな形状に変身する

 ちなみに、同時に発表された『Galazy Z Fold8』とのサイズの比較を見てみよう。Fold8は縦方向に小さく、横方向はワイドサイズになっている。詳しくは別記事を参照してもらいたい。

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『Galaxy Z Fold8』と『Galaxy Z Fold8 Ultra』

 『Galaxy Z Fold8 Ultra』はバイオレットシャドウ、グラファイト、クリーム、グリーンシャドウ(サムスン限定色)の4色展開で、価格は29万6780円からとなっている。すでに予約は受け付け中で8月7日に発売予定だ。キャリアはドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天の4社が取り扱う。

『Galaxy Z Fold8 Ultra』の4色モデル

フリップ型で最薄クラスの『Galaxy Z Flip8』

 『Galaxy Z Flip8』は、一見すると一般的なスマートフォンの形状だが、本体を中心から縦方向に折りたたむことのできる製品だ。本体を閉じると4.1インチの小型画面が使用できるが、『Galaxy Z Flip8』では内部にインストールされているすべてのアプリをこの外画面で使うことができる。つまり本体を閉じたまま動画を見たり、メッセージの返信などができるのだ。最近のスマートフォンはどんどん大型化しているが、『Galaxy Z Flip8』なら手のひらサイズの本体であらゆる操作ができるのである。

本体を閉じると4.1インチの小型画面が使える

 閉じたときの本体サイズは75.4 x 85.7 x 13.1mmと、歴代のFlipモデルの中でも最も薄い。そしてこのサイズは日本国内で販売されている縦折り型モデルの中でも最薄だ。さらに重量も180gと軽い。閉じたまま使っても違和感なく持てるのが『Galaxy Z Flip8』の特徴のひとつなのだ。

薄さと軽さを極めたサイズ

 チップセットにはSnapdragon 8 Elite Gen 5 for Galaxyを採用、バッテリーは4300mAhを搭載する。本体を開くと6.9インチのディスプレイとなり、この形状を見ると一般的なスマートフォンとは何ら変わらないスタイルだ。フロントカメラは1000万画素となっている。

開くと6.9インチ画面で使える

 本体を開いたときの大きさは75.4 x 166.9 x 6.1mm。この厚みも縦折り型スマートフォンとしては最薄サイズで、持つことに快感を覚えるほどだろう。カメラは5000万画素の広角と1200万画素の超広角で、これは前モデルとは変わっていない。とはいえ『Galaxy Z Flip8』は薄さと軽さがあまりにも快適であり、これまでの縦折り型スマートフォンとは次元の異なる体験を得ることができるのだ。

開いた状態でもスリムなボディ

 『Galaxy Z Flip8』の外画面では内蔵アプリがすべて利用できるだけではなく、AI機能のハブとして天気予報や今日の予定など、ユーザーの「次の行動」をカード表示し、画面を見るだけで次の行動をサポートしてくれる。AI機能は『Galaxy Z Flip8』全体で強化されており、メッセージやチャットの内容から予定や場所を検出してカレンダー登録や地図保存を提案したり、グーグルGeminiと連携しチケット確認や飲食店検索など複数アプリをまたぐ自動タスク実行も可能だ。なお一部の機能は9月以降に日本語に対応する。

AI機能が大きく強化された

 『Galaxy Z Flip8』は4色のカラーが用意される。ピンク、グラファイト、クリーム、ミント(サムスン限定色)で、ドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルから発売される。現在予約は受け付け中で、発売日は8月7日だ。価格は19万2680円からとなっている。

Galaxy Z Flip8も4色展開となる

 3種類登場したサムスンの折りたたみスマートフォンは、これまでのスマートフォンやタブレットに代わる新しい選択肢となり、コンパクトさを重視するなら『Galaxy Z Fold8』、大画面で作業するなら『Galaxy Z Fold8 Ultra』、持ち運びやすさを求めるなら『Galaxy Z Flip8』と用途に応じて選べるラインアップとなった。いよいよ、「折りたたみスマホにするかどうか」から、「どの折りたたみスマホを買うか」の時代がやってきたと言えるだろう。

折りたたみスマホも好みや使い勝手に応じて選べる時代となった

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