世界一の携帯電話評論家・山根康宏のスマホ進化論(第16回)
日本発売が待ち遠しい! 折りたたみスマホは“美しさ”で選ぶ時代へーーモトローラ「razr 70」シリーズを最速チェック
モトローラは新型のフリップ式スマートフォン「razr 70(レイザー70)」シリーズを海外で発表した。日本でも現在「razr 60」シリーズが販売中で、広告に目黒蓮さんが登場するなどが話題で人気は徐々に高まっている。発表されたばかりの最新の「razr 70」シリーズは3機種体制となり価格の幅も広がり、さらに本体カラーも増えるなど魅力が増している。実際に見て、触れてきた新シリーズの詳細をお届けしよう。
色と素材で選べる「razr 70」シリーズ
モトローラのスマートフォンと聞いて、具体的なイメージがすぐ思い浮かばない人も多いかもしれない。モトローラは高性能モデルから低価格な入門機まで様々な製品を展開しているが、最大の特徴となっているのが本体のカラバリだ。しかも色を変えるだけではなく、様々な素材を使うことでスマートフォンの「表情」も大きく変えているのである。
このカラバリの多様さは、カラー見本で知られるパントーン(PANTONE)との提携によって生まれたものだ。さらに、一般的なスマートフォンではあまり使われない木材や布地といった素材も積極的に取り入れている。
折りたたむことでコンパクトな大きさになるフリップ式のスマートフォンだけに、ケースをつけずに持ち歩いたいもの。そんな時に、「razr 70」シリーズの本体カラーや素材は、持つ人に心地よさを与えてくれるのだ。
手軽に使える基本モデルの『razr 70』
「razr 70」シリーズには3つのモデルがある。ベースモデルとなる『razr 70』は先の写真にある通り、閉じたときの外画面のサイズは3.6インチだ。閉じたままでも動画を見たりSNSをチェックすることもできるのである。開いたときの画面サイズは6.9インチで、このまま普通のスマートフォンとして使うことも可能だ。フロントカメラは3200万画素である。
本体の厚みは7.25mm、重量は188g。バッテリーは4800mAhあるので1日十分に使うことができるだろう。
カメラは広角5000万画素、超広角5000万画素の2つを搭載。デジタルズームでも2倍や3倍程度なら十分な画質が得られる。また本体を折り曲げれば三脚不要で写真撮影もできる。本体を閉じれば外画面を使いながら、高画質な自撮りも可能だ。
本体のカラバリはパントーンカラーのHematite / Violet Ice / Sporting Green / Bright Whiteの5色。Hematiteは布地風、Violet IceとSporting Greenは革風、そしてBright Whiteはアセテート樹脂を使った独特の風合いだ。アメリカでは5月中旬に799.99ドル、約12万6000円から販売される。
美ボディーの高性能モデル『razr 70 ultra』
『razr 70 ultra』は3機種の中で最上位のモデルで、アメリカでの価格は1499.99ドル、約23万6000円からであり、razr 70の約2倍の価格設定となっている。ここまで価格が違うのは本体性能(チップセット)、画面サイズ、カメラ性能、バッテリーがハイエンドモデル総統になっているからだ。外観上で大きな違いが判るのが外画面で、『razr 70 ultra』は4インチと一回りサイズが大きい。閉じたままでもより使いやすくなっている。
本体を開いたときの画面サイズも7インチと大きい。フロントカメラは5000万画素だ。バッテリーも5000mAhを搭載、急速充電は65Wと高速だ。
カメラは『razr 70』と同じ5000万画素を2つ搭載しているが、『razr 70 ultra』の広角カメラはLOFICセンサーという最新技術を搭載している。これは一言でいうと逆光や夜景に強いセンサーである。LOFICセンサーは画素の中に光を逃がす部分を作ることで、明るすぎる場合でも画面が白く飛んでしまうことを防ぐ。逆に暗い部分の小さな光もしっかり拾えるのだ。夕焼けの空と手前の人物、夜景のネオンと街並みなども、カメラ設定を操作することなく簡単に美しく撮影できる。
本体のカラバリはOrient BlueとCocoa。前者はスエードのような手触りを持つ高級人工皮革、後者はべニア材を使った木目仕上げだ。価格相応の美しい仕上げでもあり、ケースをつけずにそのまま使いたくなる仕上げだろう。
薄さを追求した『razr 70 plus』
『razr 70 plus』は異色の存在と言える製品だ。これまで日本で販売されてきたrazrシリーズは、前モデルが『razr 60』と『razr 60 ultra』のように2つの製品バリエーションしかなかった。『razr 70 plus』シリーズ全体を通しても初めての「plus」を冠した製品で、その目的は縦折りスマートフォンのバリエーションの拡大だ。
『razr 70 plus』の価格は1099.99ドル、約17万2000円。3つのモデルを比べるとやや上位よりの製品であり、外画面、フロントカメラはrazr 70 ultraと同等、開いたときのメイン画面サイズ、カメラ性能は『razr 70』と同等だ。
スマートフォンの性能であるチップセットを比べると、3機種はこのようになっている。各くモデルの価格差は、このチップセット性能によるところも大きい。
・razr 70 ultra:Snapdragon 8 Elite
・razr 70 plus:Snapdragon 8 Gen 3
・razr 70:Dimensity 7450X
そして『razr 70 plus』の最大の特徴はそのコンパクトさだ。開いたときの厚さは7.09mm、閉じたときは15.32mm。これまで発売されたrazrシリーズの中でも最薄クラスを実現している。なお本体カラーは味わいのある深緑のMountain Viewのみだ。
さてモトローラは日本市場に積極的にrazrシリーズを展開してきた。前モデルは『razr 60』が2025年9月、『razr 60 ultra』は2025年11月に日本で発表された。2025年4月のグローバル発表展開からだいぶたっての投入だったのはやや残念だったが、モトローラが誇るフリップ式スマートフォンを日本でも出してくれたのはありがたいことである。「razr 70」シリーズの3機種のうちどれが日本で発売されるのかは不明だが、ぜひ今回は早めの投入を発表してほしいものだ。