英国ブランドだけど実は中身は思いっきり日本仕様? 都市型生活に特化したエアフライオーブンは現代ライフスタイルの研究の賜物
日々進化する家電だが、それは機能性だけに留まらない。家電は生活に密着するガジェットであるがゆえに、メーカーにはライフスタイルの変動を捉える観察眼と、時流にあった製品を生み出す開発力が求められる。現在のトレンドは「タイパ(時短)」「スペパ(省スペース)」などのキーワードに集約されていくが、キッチン回りの調理家電にとっては「スペパ」がまず必須となる。レンジや炊飯器は欠かせないとしても、オーブンや加圧調理器やミキサー.、電気ケトル、食洗機....と、魅力的な調理家電を配置していくと当然、スペースの奪い合いになるからだ。
そのため、最近では各社ともコンパクト化を追求したり、折り畳める設計にしたり、円形ではなく四角くしてデッドスペースをなくしたりと、「スペパ」のいい家電を生み出している。
そんな中、新商品を眺めていて気になったのが、ラッセルホブスから発売されたばかりの『エアフライオーブン(1420JP)』。ラッセルホブスは1952年にBill Russell(ビル・ラッセル)とPeter Hobbs(ピーター・ホブス)によって創設された家電メーカー。1955年に湯が沸騰すると自動的に電源が切れる電気ケトル『K1』を発売するなど独創性ある家電作りに定評があるが、新たに発売されたこのエアフライオーブンは幅約21cmとスリム。奥行きを入れても設置面積はほぼA4サイズとコンパクトサイズなのだ。
エアフライオーブンの得意分野でもある“ほったらかし調理”も可能で、定番の唐揚げや煮込みハンバーグ、あるいは焼き魚などにも対応してくれる。と、省サイズや機能性に目がいくが、このアイテムが面白いのは徹底して日本のライフスタイルを研究している点にある。輸入代理店・大石&アソシエイツの担当者によると、国の基幹統計から少人数世帯や共働き世帯の増加、さらに都市部人口が顕著に増えているデータに目をつけ、パワーカップル向けのアイテムとして完成度を高めた製品なのだという。
「国内の住宅事情や小世帯化が増える中、キッチンには既に指定席のある調理家電。同じ場所に追加されるには、コンパクトが必要。まずは、本体の幅が約21cmのスリムボディ。そして、ほぼ’’A4サイズ’’かつ、大容積(4L)の縦長バスケットで均等に並べやすく、調理効率が良い『縦長バスケット』にこだわりがあります」
忙しくても料理にはこだわりたい、タッチ操作で多彩な料理を簡単につくりたい、調理後の手間も楽なのがいいし、なによりもキッチンに収まるスタイリッシュなコンパクトボディの製品がほしいーーそんな今どきの日本の都市部生活者が求める「スペパ」「タイパ」をとことん追求し、英国ブランド製品とは言っても中身は日本メーカー並みの配慮が施された『エアフライオーブン(1420JP)』。お洒落でコンパクトなルックスの裏に並々ならぬライフスタイル研究と開発チームの努力が詰まったこのオーブンは、忙しい都市の生活を豊かにしてくれそうだ。