2025年春、Anker新製品発表会で注目の「5製品」をピックアップ。“触れる3Dプリンター”から“松屋最強イヤホン”まで

アンカー・ジャパンは、2025年5月22日に Anker グループの日本における最新の取り組みや新製品等をご紹介するプレスイベント「Anker Power Conference 2025 Spring」を開催し、『Soundcore Liberty 5』をはじめとしたオーディオ製品や充電器、新たな電源供給ソリューション『Anker Solix Power Link System』など、Anker グループの日本における最新の取り組みやこの春以降に登場する注目の新製品を多数発表した。
本記事では、取材を行った編集部の林と三沢が、特に気になった「5つ」のアイテムをピックアップして紹介する。
1. 触れるプリントの世界へ『EufyMake UV Printer E1 / 税込32万9900円』|2025年秋ごろ発売予定

Ankerグループから誕生したEufyブランドより、家庭でも手軽に立体的な印刷を楽しめるパーソナルUVプリンター『EufyMake UV Printer E1』が発表された。2025年5月22日からはKickstarterでの配送先に日本も追加され、2025年秋頃よりAnker Japan公式オンラインストアやAnker Storeでも販売が開始される予定だ。

最大の特長は、世界最小クラスながら産業用に匹敵する印刷性能を持ち、木材・ガラス・金属・革製品など300種類以上の素材に対応する点。最大420mm×330mmまでの印刷が可能で、1440dpiの高解像度、100万色以上のフルカラーで出力できる。また、吹きかけたインクをUVライトで硬化させる仕組みにより、印刷面は色褪せしにくく、約3年間美しさを保てるという。
注目は、Anker独自の「Amass3D」機能を搭載している点。画像データをアップロードするだけでAIが自動的に深度を解析し、最大5mmの凹凸を加えた3Dテクスチャ表現が可能となっている。これにより、例えば木材への印刷では、見た目だけでなく“触った感触”にもリアルな木目を感じられるほどの再現性を実現している。
印刷されたものを実際に触ってみたところ、特に木目のような自然素材のプリントでは、凹凸のある3Dテクスチャの手触りもあり、まるで本物の木を触っているかのような錯覚にすら陥るほど。あくまで“表面の装飾”という点に特化したプリンターではあるが、3Dプリンターとは異なるアプローチで立体表現を楽しめるのは面白い。
アプリ上では画像のエンボス化や絵画風への変換といった加工機能も充実しており、お気に入りの水筒への印刷やキートップなどのオリジナルグッズ制作にも活用できそう。
初心者でも扱いやすい直感的な操作性も相まって、「手軽に立体感を楽しめるプリンター」として、新たなクリエイティブの扉を開いてくれる一台になりそうだ。
◼︎『EufyMake UV Printer E1』製品仕様
・サイズ:約590 x 250 x 407mm
・重さ:約20kg
・解像度:最大1,440 dpi
・対応素材:プラスチック、紙、皮革、木材、アクリル、金属など
・最大プリントサイズ:約420mm x 300mm
・3Dテクスチャ表現の厚さ:最大5mm
・インク種類:シアン / マゼンタ / イエロー / ブラック / ホワイト / クリア(※専用インクのみ使用可能)
・製品型番:V8260
2. 名付けて“松屋最強セット”『Soundcore P41i / 税込1万2990円』|2025年7月上旬発売予定

イヤホン・モバイルバッテリー・USB-Cケーブル内蔵という3つの機能をひとつにまとめた3in1仕様で、外出先でも頼りになる一台だ。充電ケースには3000mAhのバッテリーを内蔵しており、スマートフォンをある程度まで充電できる。
イヤホンとしての連続再生時間も本体のみで最大12時間、充電ケースを併用すれば最大192時間と、長時間の利用にも心強い設計だ(※再生時間は使用環境により変動)。
ドライバーには11mmのダイナミック型を採用し、ウルトラノイズキャンセリング2.0にも対応。IPX5の防水仕様で、日常使いはもちろん、運動時や外出先でも安心して使える。対応コーデックはSBC / AACで、タッチ操作にも対応している。
充電ケースのサイズは約7.5×5.8×3.0cm、重さは片耳約5g、ケース込みで約114g。モバイルバッテリーを内蔵している分、数値上はやや重めだが、実際に手に持っている分にはそれほど気にならない。
ただ、一般的な完全ワイヤレスイヤホンと比べてしまうと厚みも重量もあるため、ポケットに入れて持ち歩くにはややかさばる印象。持ち運ぶ際はバッグに入れておくことが多くなりそうだ。
近年、イヤホン市場は成熟のフェーズに入りつつあり、イヤーカフ型やオープン型といったトレンドの変化も見られている。そんな中で、今回のような“モバイルバッテリー付きイヤホン”は、次なる一手として注目されそうだ。

ケースにはスマホスタンドも内蔵されており、それを使ってスマホを「立てかけて、充電しながら、イヤホンでYouTubeなどの動画コンテンツを視聴」できるのはかなり便利。行儀は少し悪いかもしれないが、松屋や吉野家など、ちょっとした外食シーンで動画を見ながら食事を済ませるような使い方にはピッタリ。
個人的に松屋に行って上記のようなシーンになることが多いという事情もあって、“松屋最強セット”と名付けたいくらい実用性の高さを感じた。
価格帯もモバイルバッテリー付きであることを踏まえれば納得感があり、“1台で何役もこなす”イヤホンを探している人にとって、面白い選択肢となりそうだ(パススルー充電に対応していない点には注意)。
◼︎『Soundcore P41i』製品仕様
・サイズ:約7.5 x 5.8 x 3.0cm (充電ケースサイズ)
・重さ:約5g (片耳) / 約114g (充電ケース込み)
・防塵・防水規格:IPX5
・対応コーデック:SBC / AAC
・再生可能時間:最大12時間 (イヤホン本体のみ) / 最大192時間(充電ケース使用時)※再生時間は音量や使用環境によって異なります
・ドライバーサイズ:11mmダイナミックドライバー
・ノイズキャンセリング:ウルトラノイズキャンセリング 2.0
・操作方法:タッチコントロール
3. たしかな進化『Anker Nano Charger(70W, 3 Ports)/ 税込6990円』|2025年夏ごろ発売予定

合計最大70W出力かつ、USB-Cポート2つ、USB-Aポート1つを搭載し、3台の同時急速充電に対応する世界最小クラスのUSB急速充電器(※2025年5月時点で、3ポート搭載かつ単ポート最大70W出力以上の充電器において)。
iPhoneやiPad、MacBookなど幅広いデバイスに対応しており、日常使いから出張・旅行時の電源周りまで、これ1台でまかなえるのが魅力だ。

サイズ(約53×43mm×32mm)は数年前の45Wクラスの充電器に近いが、出力性能は70Wと大幅に向上し、そのコンパクトさから出力されるW数にちょっとした違和感すら感じる。特に奥行きが4.3cmとかなり浅くなっており、コンセントに挿したときの重心が壁側に寄ることで使用中の安定感も増している。
これでホテルで勝手に充電器が抜けて、朝起きたときに充電されていない悲劇は過去のものになるのかもしれない。たしかな進化を感じられるアップデートモデルだ。
◼︎『Anker Nano Charger(70W, 3 Ports)』製品仕様
・サイズ:約 53 × 43 × 32mm
・重さ:約120g
・入力:100-240V~, 1.8A, 50 / 60Hz
・単ポート利用時出力
-USB-C1 : 5V 3A / 9V 3A / 15V 3A / 20V 3.5A (最大70W)
-USB-C2 : 5V 3A / 9V 3A / 10V 2.25A / 15V 3A / 20V 3.5A (最大70W)
-USB-A1 : 5V 3A / 9V 2A / 12V 1.5A / 10V 2.25A / 11V 3A (最大33W)
・2ポート利用時:合計最大 : 67.5W
・3ポート利用時:合計最大 : 60W
4. 飛行機持ち込みにも安心感『Nano Power Bank(10000mAh, 45W, 巻き取り式USB-Cケーブル)/ 税込6990円』|2025年夏ごろ発売予定

Anker史上初、巻取り式のUSB-Cケーブルが一体になった大容量モバイルバッテリーが登場。約70cmのケーブルは本体にスッキリ収納でき、持ち歩きにも便利。最大45W出力に対応しており、一体型ケーブル+2ポートで最大3台同時に充電できるのも頼もしいポイントだ。
巻き取り機構がある分やや厚みはあるが、実用上そこまで気にならないレベルだ。加えて、ケーブルが長めなのも使いやすい。
そして意外と嬉しいのが「飛行機対応マーク」がしっかり記載されている点。編集部の三沢曰く、「マークがなくても持ち込みはできるけど、ちゃんと書いてあると“あ、大丈夫なんだ”って安心感がある」とのこと。出張や旅行が多い人にとっては、こういう細かい気遣いも地味にありがたい。
◼︎『Nano Power Bank(10000mAh, 45W, 巻き取り式USB-Cケーブル)』製品仕様
・サイズ:約82 × 51 × 36mm
・重さ:約250g
・入力
USB-C ポート / ケーブル :5V = 3A / 9V = 3A / 12V = 2.5A / 15V = 2A (最大30W)
・出力
USB-C ポート / ケーブル : 5V = 3A / 9V = 3A / 10V = 2.25A / 12V = 3A / 15V = 3A / 20V = 2.25A (最大45W)
USB-A ポート : 5V = 3A / 9V = 2A / 10V = 2.25A / 12V = 1.5A (最大22.5W)
Total : 5V = 4.8A (最大24W)
5. 薄型の波はここにも『Nano Power Bank(5000mAh, MagGo, Slim)/ 税込6990円』|2025年夏ごろ発売予定

「これはさすがに薄い!」と思わず声が出るほど、約8.6mmというAnker史上最薄設計のモバイルバッテリー。iPhone 16 Proに装着してみると、その薄さゆえに一体感がすごい。

Qi2対応で最大15Wのマグネット式ワイヤレス充電に対応し、5000mAhの容量でスマホ約1回分をしっかり充電。いざという時の“あとちょっと足りない”をしっかりカバーしてくれる、まさに頼れる存在だ。
「持ち歩くならできるだけ邪魔にならず、でもちゃんと充電したい」そんなわがままなニーズにも応えてくれる、Ankerらしい一台だ。
◼︎『Nano Power Bank(5000mAh, MagGo, Slim)』製品仕様
・サイズ:約102 × 71 × 8.6mm
・重さ:約110g
・バッテリー容量:5000mAh
・入力
-USB-C : 5V 3A / 9V 2.22A (最大 20W)
・出力
-マグネット式ワイヤレス充電※:最大15W
-USB-C : 5V 3A / 9V 2.22A (最大 20W)
合計最大 : 17W (マグネット式ワイヤレス充電※1 : 最大 5W / USB-C : 最大 12W)
※ 最大15W出力でのマグネット式ワイヤレス充電は、Qi2以上に対応したiPhoneやAndroidTMスマホ、または専用ケース装着時にのみ対応しています
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このほかにも多数の新製品が発表された今回のイベント。2025年夏から秋にかけて登場予定のアイテムがずらりと揃い、今後の発売にも期待が高まる。
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