同盟を結ぶ“誓いのキス”も……より混沌とする「爆モテ男女」の駆け引き 『ラブパワーキングダム』4話
あかね(瀧山あかね)、弱気キングにパワー注入 ひろきは知っていた“本命票ゼロ”の裏側
最後に紹介するのは、ひろき×あかね。幸せそうに見えても、実は心に非愛を抱えるペアである。実は前日のモテVOTEの結果で、男性は7名中上位5名が3票獲得の横並びに。順位に差がついたのは本命票の票数などによるものだった。
詳細こそ割愛するが、これは上位2名が女性陣からの本命票6票を3票ずつ獲得しており、3位だったひろきに入れられた本命票がゼロだと示す。つまりいま隣にいるあかねは、自身に本命票をくれなかったわけである(このあたりの計算、やはり賢さが大切になってくる! あと、あかねもおそらく、ひろきにこの件がバレているのに気づいていたことだろう)。
ここで腰を据えて会話をするまで、“一生に一度は行くべき”と言われるアヤソフィア大聖堂を散歩して夢のようなひとときを過ごしたり、あかねが選んでくれたセンスのよい食器を「毎朝使う」と喜んだり。そんな幸せすら、悲しみの上に成り立っていたのかと思うと、前述した「彼らがピュアに恋する姿も拝みたくなってしまう」という想いにしかならないが、それにしてもひろきの初日から一貫した純愛ぶりよ……。
結果、ひろきはこの場面で自身の脱落を想像し、涙。その姿に、あかねは彼が旅を去った後の生活を想像できないし、ふたりで過ごす「そういうハッピーエンドがいいな」と元気づける。すると、ひろきが「残ろう」と再び心を奮い立たせると、「そうだよ、キングだろう!」と、“あかねパワー”をたっぷり注入した。
筆者が本当に性格の悪いだけだが、あかねがこの場面で、自身を慕う相手=票数が少しでも減ることを防ぐために尽力したわけでなく、ひろきという人間を単純に好きだと思っていることを強く願うばかり。そして、ここまで“2番手”や“心の拠りどころ”なる話を展開してきたが、もしかすると本当にそうした存在をいまいちばん必要なのは、メンバー全員の心境や裏側を知っている、我々視聴者なのかもしれない。
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