女性DIY系YouTuberが、築53年の古民家をセルフリノベ 大胆な変貌ぶりに人生を変えられる
年末年始にかけて、筆者の人生はとても豊かになったと感じている。きっかけは、庭仕事を始めたことだ。
道路に面していて、通行人に丸見えの我が家の庭は荒れ放題。 困っているのだが、何から始めれば良いのかわからない……。見てみぬふりをして6年が経過したこの冬、YouTubeチャンネル「そうだ、お家をつくろう【クメマリchannel】」と出会い、人生が変わった。
たったひとりで古民家再生
「そうだ、お家をつくろう【クメマリchannel】」は、数年にわたって空き家になっていた昭和家屋を手に入れたクメマリが、たったひとりでコツコツと大胆に、かつセンスよくDIYをする様子を記録したYouTubeチャンネルだ。
DIYといっても、ちょっとした箇所を修繕するというレベルではない。傾斜のついた敷地に巨大なウッドデッキを作ったり、草が繁茂する敷地を整備し、立派な鶏小屋を作ったり、虫が繁殖し放題のキッチンを解体して作り直したりといった、筆者の想像を超える規模の作業をしているのだ。
彼女の最大の魅力は、古いものを古いからといった理由で処分するのではなく、古いからこそ味があると受け取って極力再利用するところだ。彼女の言動からは、日本人が大切にしている“もったいない精神”や、古い道具が付喪神になるという考えが感じられて心地いい。
ニッチなニーズを満たす挑戦の数々
筆者が本チャンネルを見つけたのは、「和風庭園」「DIY」「砂利」といったキーワード検索がきっかけだった。
冒頭でも触れたとおり、我が家にはちょっとした庭がある。いわゆる日本庭園で、大きな石や灯籠、ししおどしといったものが揃っており、大きく育った果樹と、鳥が糞をしていったことで無作為に生えた草花が生い茂っている。正直どこから手をつけたら良いのかわからないほどカオスな状況だ。
庭師を呼ぶことも考えたが高額になるため、少しでも参考になる庭はないかと近所を歩き回ったこともある。だが、昨今はイングリッシュガーデン風の庭か、ドライガーデン、もしくは人工芝を敷いた手入れが楽な庭ばかりで、参考になる和庭とは出会えなかった。
そんななか、少しでもヒントになれば良いと思って検索したキーワードでヒットした本チャンネルは、まさに筆者が求めていたものだった。 彼女の庭は和庭。しかもかなり荒れていて、砂利、ひび割れた土、繁茂する草などさまざまな問題を抱えており、サムネイルを見た瞬間に「私が求めていたのはこれだ」と、運命めいたものを感じた。
動画を再生すると、まず彼女の諦めない精神に魅了された。見続けると、ひたむきな姿勢や自然を愛する心、ラストには完成された空間で調理をするシーンを持ってくる構成など、すべてに惚れた。 朝から晩まで彼女の動画を見ていると、筆者も徐々にDIYをしてみたくなった。だが、動画に影響を受けても、我が家は我が家であってどうすればいいかわからない。そこで頼ったのがChatGPTだった。