ファンだからこそ伝えたかった「プロセカって最高」 4周年MV企画者に聞く“熱い想い”

ーーチームでの制作進行の中で、特に心がけていたコミュニケーションの取り方があれば教えてください。

柴崎:運営サイドの”コンテンツを守るためのレギュレーション・コンテンツを良くするための指示”と、アニメーションチームの方々の”アニメーションを作る上での都合”をうまく擦り合わせるのが僕の役割だと感じていたので、どうしても発生してしまう意見の相違のタイミングでは、どちらを重んじるべきかを常に天秤にかけるような判断を求められていました。

 制作側であるアニメーションチームに対しては、ユーザーに対して真摯に向き合いたいからこそ、ここは絶対に修正してください!と強く出る場面がありました。

 対して運営サイドには、限られた時間の中で描ききれなかった部分や入れ込みきれなかったポイントをやむなく承諾いただくなど、苦しい判断を求めてしまう場面もあり、双方に対して負担が強くかかってしまったのは申し訳なく感じています。

 とはいえ、双方一丸となって目的はブレないようコミュニケーションを行いました。特にアニメーションチームには、MVを届けたいユーザー・見てくださった方たちの感想や感動をモチベーションに奮迅していきましょう!と鼓舞していました。

ーー「熱風」のMV制作を進める中で、最も挑戦的だったことや難易度の高かった作業について教えてください。

柴崎:MVの中でゲーム内に存在しないシーンがあります。雪原のシーンと終盤の花畑のシーンがそれに当たるのですが、楽曲解釈をどこまで視覚化すべきか・ゲーム内ストーリーに影響を及ぼさない範囲で、かつ楽曲との親和性をどこまで高めれるかなど、秒数にすると短いのですが非常に重要な意味合いを持つ部分だったので、挑戦的で難易度の高い作業でした。コンテも何度か修正したり、そのシーンを保持するために全体のタイムコードを調整するなどしました。

 「熱風」というタイトルに見合う部分でもあったので、このMVの中でアイデンティティを表現できるチャンスとも考えていました。

ーー「熱風」および完成したMV作品について、柴﨑さんとしてはどのような手応えを感じていらっしゃいますか?

柴崎:実は初お披露目となった「プロジェクトセカイ 4th Anniversary感謝祭」にご招待していただき、会場で公開された際の皆様のリアクションを直に感じられるタイミングがあったのですが、歓声が飛び交ったり、息遣いまで繊細に伝わってきたりなど、とても大きな手応えを感じられました。

 その後、YouTubeで公開された後にはSNSとコメント欄も拝見させていただきましたが、同様に温かいコメントを多くいただけてスタッフ一同苦労が一気に報われていたと思います。

 私としては、狙い通りに叶った部分、実現に至らず悔しい部分が入り混じってはいましたが、ZOZOTOWN×プロジェクトセカイに続いて周年MVにも携わらせていただけたことで、さらにプロジェクトセカイに対する理解度と熱量が深まり、もっと様々なことができそう...なんて構想が膨らむほどボルテージも上がりましたね。

ーーMVの制作を通して、作品に込めた「周年」に対する思いについて、視聴者に伝えたいことはなんでしょうか?

柴崎:結論から言うと、「プロセカって最高だよね!」というのが僕の伝えたい部分です。初期からプレイしていたので個人的な思い入れも非常に強かったのですが、何より「周年」は文字通りコンテンツにとっての大きな区切りで、視聴者の皆様にとってもプロジェクトセカイを各々の形で振り返る大切なタイミングの1つだと思います。

 そんな重要なタイミングで、2024年までのプロセカの歩みをkemuさんの楽曲に合わせてムービー手法で表現できるなんて、1ファンであった僕にとってもまたとないチャンスだったので、ここまでの苦労話も含めて「プロセカ最高!」を視聴者の皆様と共有したい一心で全力投球しました。

ーー最後に、今回の「熱風」のMV制作を通して得た新たな発見や、今後に活かしたいことについてお聞かせください。

柴崎:プロジェクトセカイの”深み”を新たに発見しました。4周年とは思えない膨大なボリュームのストーリー、次々と更新される素敵な楽曲、魅力的なキャラクターたち。MVの題材をリサーチするために改めて正面から向き合い、連日インプットをしたのですが、正直終わりが見えなかったですね(笑)。

 以前はファッションアイテムを制作していたのですが、今回は映像作品を制作する経験が加わり、プロセカなら更にこれも出来る!あれも出来るじゃん!が止まらないです。

 実は個別のユニットのMVはいくつかお手伝いさせていただいたりなど、細々と関わり合いを持たせていただいているのですが、また周年MVや大きなイベント・コラボレーションなどのプロデュースをさせていただいけるチャンスがあれば、プロセカファンの皆様がワッと喜んでくれるようなモノにしたいですね。

 「プロセカ最高!」を1人でも多くのユーザーと共有できるような機会を作っていけたら嬉しいです。

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