TOPメーカーが“デジタル手帳”に挑戦し始めた背景とは 「令和はデジタルとアナログの二刀流」
アナログとデジタルの“いいとこ取り”
アナログ手帳とデジタル手帳の共通点がわかったところで、現在はどのような手帳の使い方をするべきなのだろうか。「私自身手帳の会社に勤めていますが、スケジュールはほとんどスケジューラーで管理しています。ただ、いつまでに何をしなければいけないのか、タスクの逆算や、プロジェクトのフィードフォワードをする際は、手帳を使っていますね」
現在は、このようにデジタルとアナログの両刀使いという方法もあるようだ。「デジタルだと社員間で情報共有もしやすいですし、すぐに消すことができて編集作業も楽です。会議室を予約したりなど、副次的な効果もありますしね」
一方アナログ手帳の良さについては、こう振り返った。「頭のなかにある見えない情報や、いま考えていることを理解するために手書きをすることが多いです」一見デジタルでも賄うことができそうなことだが、そこで重要なのが先述した“手で書く”という行為だ。
「パソコンで打ち込むよりかは、手書きで書いた方がいろんな表現がしやすいと思うんです。私たちは手帳の会社ではあるのですが、絶対手帳だけ使ってくださいっていうことはまったくなくて、うまく“いいとこ取り”をしてくのが、現代の使い方かなと思います」手で書くという行為を再現しつつ、デジタルとアナログのいいとこ取りをしているのが、まさに今年4月から販売されたNOLTYプランナーズのデジタルプランナーなのだろう。
郡山氏も自身の生活スタイルに合わせて、デジタルとアナログのいいとこ取りをしているようだ。
「私はジムに通っているのですが、たとえば体重や筋肉量など数字で管理できるものはアプリに任せて、何のトレーニングをしたのか、そのとき感じたことなどは手書きで残すようにしています」
そして、最近アナログ手帳が再燃している背景には、SNSの発達もあるからではと郡山氏は語った。「いままでは手帳って、ひとりでひっそりと楽しむしかないものだったと思うんです。でもいまはSNSで、“他人の手帳の中身”を見ることができるようになりましたよね」
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@lili_bs32 手帳みたいとおっしゃっていただく事がちょくちょくあったので📝🤍チラ見せ #手帳 #日常 #おすすめ ♬ 君の恋人になったら - back number
インスタグラムやTikTokで「#手帳」と検索すると、数え切れないほどの手帳の使い方が溢れてくる。単なるスケジュール管理ではなく、「理想の自分になる方法」や「メンタルケア」「人生の目標」など、数字や時間では表すことが難しい“心の深掘り”に活用している人が多いようだ。そして、シールや推しの写真で表紙を飾ったり、雑誌の切り抜きやマスキングテープでデコったりと、オリジナリティにも溢れている。「表現方法など、他者に共有したいところはSNSで発信して、日記のように心のなかを吐き出すときは、逆にアナログのみに留めておくこともできます」
見せたいところ、見せたくないところの使い分けがSNSの存在によって両立できるのも、現代ならではだろう。デジタルとアナログが混在している現代だからこそ、『なぜ書くのか』ということを改めて考える必要があるようだ。そして、自分に合った使い方でデジタルとアナログを選択していくことが、現代の手帳への向き合い方なのかもしれない。
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