桐谷健太&池内博之が明かす“『インフォーマ -闇を生きる獣たち-』の撮影秘話” 「ダークな内容でも笑いが絶えない」

 桐谷健太演じる謎の情報屋“インフォーマ”が、社会の巨悪を暴くクライムサスペンス『インフォーマ』。2023年1月期にカンテレにてテレビドラマ化し、Netflixでも海外190カ国以上に向けて配信された話題作が、今度はABEMAオリジナルドラマとして11月7日よりスタートする。

 待望の続編となる今作では、舞台がタイ・バンコクへと広がり、現地で「インフォーマ」を名乗る謎の男と対決することに。だが、その情報戦の向こう側には決して語られないさらなる社会の闇が待っていた。

 “インフォーマ”木原慶次郎(桐谷健太)とタッグを組む“ポンコツ”こと週刊誌記者の三島寛治(佐野玲於)を筆頭に、前作で愛されたキャラクターたちも勢揃い。さらに、制作チームもほとんど同じ顔ぶれなのもファン泣かせのポイントだ。加えて、規格外のアクションとスピード感あふれる演出はさらにスケールアップしてのカムバックとなった。

 そこで今回は、“インフォーマ”を演じる桐谷と、偽インフォーマとして新シリーズをかき乱す鬼塚拓真を演じる池内博之との対談が実現。1カ月にも及んだタイでの撮影秘話、池内が感じた『インフォーマ』ならではのカンパニーの雰囲気など、舞台裏の話を振り返ってもらった。

桐谷、佐野、池内の3人で意気込みを語り合ったタイの夜

ーー前作『インフォーマ』の反響はいかがでしたか?

桐谷健太

桐谷健太(以下、桐谷):すごかったですね。一般の方だけでなく、たくさんの役者さんや業界の方からも連絡を頂きました。もちろん、これまでも道を歩いていて「あれ観ました!」みたいなことはあるんですけど、ここまで同業者の人からも「めちゃくちゃ良かった」や「続編が観たい」などと言っていただけるのは本当にありがたいなと。もちろんそれは、自分の連ドラ単独初主演作品だったっていうのもあるのかなとは思うんですけど。

池内博之(以下、池内):僕のまわりでも『インフォーマ』は結構話題になっていて、「そんなに言うなら……」って僕も観始めたんですけど、めちゃくちゃ面白かったですね。緊張感のあるストーリーとテンポの良い演出で、観てる側をまったく飽きさせない作品だなと思いました。それと、やっぱり主演の桐谷さんがのびのびと芝居をしてらっしゃって……。

桐谷:いやいやいや!? 「桐谷さん」なんて、そんな他人行儀な!

池内:(笑)。本当にとても素敵な役者さんだと思いましたし、出演されている方々もみなさんもとてもいい役者さんです。観ながら、同じ俳優として「こういう作品に出たいな」と思ってました。

――「出たい」と思われていた作品から実際にオファーが来たわけですが、どう思われましたか?

池内:素直にビックリしました。「うわ、来た!」って(笑)。で、一番気になったのが、「俺、何役なんだろう」ってところでしたね。聞いたときは、いままでやったことのない役柄で楽しみにしていました。

桐谷:あ、ちょっとすみません。あの、さっきの「桐谷さん」という呼び方が、ずっと引っかかってて(笑)。実は僕らが初めてお会いしたのが、今回撮影で向かったタイの空港だったんですよ。事前に日本で顔合わせとかなくて、本当に現地で「はじめまして」で。

 飛行機のなかでも「あの後ろ姿、たぶん池内さんやろな?」みたいなのを感じながら向かって、向こうの空港に着いて「やっぱり本人やったわ!」みたいな。なので、その日のうちに一緒にご飯食べに行くことにしたんですけどね。

 そのとき「敬語やめようよ。“池内さん”とかやめよ。“池ポン”でいいよ」って言ってくれたから、そっから僕「池ポン」って呼んでるのに! 今日、なんか急に「桐谷さん」って言うから、僕だけ距離感バグってしまってる人みたいになってるじゃないですか。そもそもこっちが年下やのに(笑)。

池内博之

池内:アハハハ、ごめんごめん。でも、そのときの時間はすごく良かったなって、いまでも思っていて。食事が終わった後、僕1人で飲み直そうかと思ってプラプラ歩いて行こうとしたら、桐谷くん(笑)と玲於くんが「一緒に行きましょうよ」って声をかけてくれたんですよね。

 そのときに、前作での過酷な撮影の話とか話してくれて。たとえば、人が車に轢かれるシーンをリアルに撮影してすごい迫力だった、っていう話とか。それだけ気合の入ってる現場だったってことだったり、今作を「いい作品にしたい」っていう意気込みだったりを聞かせてもらって。その場にいられたのがすごく嬉しかったですね。改めて「やってやるぞ!」という気持ちになったし。

桐谷:でも、実際に撮影が始まってもなかなか絡みがなかったんですよね。

池内:本当にたまにすれ違うくらいかな。タイでは自分の撮影がないときは自由行動だったんで、僕は街並みを楽しむ時間もあって。

桐谷:もうめちゃくちゃ馴染んでましたもんね。

池内:かな(笑)?

――池内さんは劇中でタイ語のセリフもありましたが、現地に慣れてきた感じだったんでしょうか?

池内:いやいや、あれにはずっと苦労してましたよ。

――ふたり一緒に撮影されたのは、何日後くらいだったんでしょうか?

桐谷:一緒に食事をしてから10日ぶりくらいやったかな?

池内:そうそうそう。でも、ムービーは確認することができたんですよ。「今日はこういうの撮ったよ」っていう感じで。もちろん『インフォーマ』らしい「うわ、しんどかっただろうな」っていうシーンも多かったんですけど、やっぱりすごくいい画が撮れてたんでさすがだなと。

桐谷:タイでしかできないことをしっかりやったったっていう感覚でしたね(笑)。

池内:街中でのカーチェイスとか、川に落ちるシーンもすごかったよね。

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