『Weekly Virtual News』(2024年10月1日号)

ホロライブ・火威青や三浦大知もVRChatに参戦 新型Questも登場で“お祭り騒ぎ”のメタバース業界

新型ヘッドセット『Meta Quest 3S』発表 MetaのXRデバイスも世代交代へ?

Introducing Meta Quest 3S

 『Meta Quest 3』の発売からおよそ1年。Metaから「お手頃なエントリーモデル」が新たに発表された。VR・MRヘッドセット『Meta Quest 3S』だ。

 VRに加えMRにも対応した兼用型でありつつも、画質などは『Meta Quest 2』相当、その分価格が48,400円(税込)からと、手に取りやすい設定になっている点が特徴である。言うなれば、『Meta Quest 3』の廉価版だ。一方、基礎性能も高い『Meta Quest 3』は、今後販売ラインを512GBモデルに絞りつつ、価格を1万円以上も値下げする。お手頃な『Meta Quest 3S』の上位モデルとして位置づけたい意図がうかがえる。

 そして、長らく「お手頃なエントリーモデル」として不動の地位についていた『Meta Quest 2』が、2024年内(あるいは在庫枯渇次第)に終売することも告知された。実験的機能を数多く有していた『Meta Quest Pro』も同様の対応となる。旧型機と実験機の取り扱いを終わらせ、現行機種への移行を進めるということだろう。一つの節目がやってきたと言えそうだ。

Holographic AR glasses!? First look at Meta's Orion

 『Meta Quest 3S』が発表された開発者向けイベント『Meta Connect』では、合わせてプロトタイプのARグラス『Orion』も発表された。ARグラスながら70度の視野角を確保し、筋電位センサーを備えたリストバンド型コントローラーによって指先だけの動きで操作を可能とする、これまでのARグラスと比較しても一歩進んだ性能・コンセプトが垣間見えるデバイスだ。一般層に出回るのはまだ先と思われるが、MetaのXR全域にわたって投資を惜しまない姿勢が垣間見える。

 Meta以外にもSnapがARグラス『Spectacles』を、HTCが新型VRヘッドセット『VIVE Focus Vision』を発表するなど、にわかにXRデバイス業界に新顔が現れている。とはいえ、コンシューマー的には手頃な『Meta Quest 3S』の登場と、『Meta Quest 3』値下げ、そしてトラッカー性能も好評な『PICO 4 Ultra』へ注目の視線が注がれているだろうか。

赤見かるびが大躍進! 「ahamo」のグループ横断ユニットにも注目

 VTuber・赤見かるびが、ユニバーサルミュージックからのメジャーデビューを発表した。個人勢ながらそのキャラクターとストリーマーとの交流から急速に知名度を伸ばし、番組出演やグッズ展開など破竹の勢いで活躍を続けるVTuberが、大手レーベルからのアーティストデビューを果たす形だ。

 さらに、9月29日にはeスポーツチーム・Crazy Raccoonのストリーマー部門への所属も発表。個人勢の大注目株の活躍に、今後も期待が高まる。

【GIGA MASH PROJECT】TEASER

 また、NTTドコモが提供する通信サービス・ahamoのタイアップ企画としてにじさんじ、ホロライブ、ぶいすぽっ!横断の特別ユニット・Team ahamoが始動した。国内VTuberグループの中でもトップ層に位置づけられる3グループが、このような形で横断的なユニットを組むのはなかなかめずらしい。DECO*27によるオリジナル楽曲やオリジナル漫画の制作も予定されており、どのような企画となるか、注目したいところだ。

【#ReGLOSS3Dライブ】Reach the top!

 9月28日には、「hololive DEV_IS」内グループ・ReGLOSS全員の3Dモデルがお披露目された。もともと音楽アーティストVTuberグループとして打ち出されていたグループだけに、その晴れ舞台は5名全員によるライブステージ。歌だけでなくダンスもセットで展開されるパフォーマンスは、YouTubeの急上昇ランキング1位に上り詰める勢いを見せた。さらに、ステージ衣装に加えてそれぞれの私服バージョンの3Dモデルも制作されたが、これについては興味深い事象があったので後述する。

 その一方で、『ホロライブEnglish』の1期生ワトソン・アメリアが、配信活動終了を発表した。より正確には、「YouTube等のプラットフォーム・SNS上における配信活動やライブイベントの開催、定期的な新規グッズの販売等をはじめとする定常的な活動」の終了。ただし、所属は引き続き残るとのことだ。異例の対応ではあるが、卒業以外の道がVTuber業界内でも模索されているのかもしれない。

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