にじさんじ運営のANYCOLOR、外部クリエイターによるライバーへの“権利侵害”に声明を発表

 VTuber/バーチャルライバー事務所・にじさんじを運営するANYCOLORは本日、外部クリエイターによって同社所属ライバーへの重大な権利侵害があったことを発表した。

 9月1日に外部インフルエンサーがYouTube配信において告発した内容では、当該人物によって所属ライバーの容姿が盗撮され、誹謗中傷文言を含む形で複数の第三者へ無断で送信されていることが明らかになった。さらに、当該人物によって身体への不法な有形力の行使がなされた疑いもある。

 ANYCOLORは同配信の告知が出された8月30日より事実関係の調査を開始、言及された写真の撮影時期・撮影地・被害者を確認したとのこと。一連の行為に対して、同社は刑事事件化も視野にいれた法的対応をおこなうと共に、同社所属のライバーに対しては十分なケアを実施するとしている。

 またANYCOLOR所属ライバーや同社の社員が関与した証拠は確認しておらず、同社は「本件をあたかも当社所属ライバーまたは当社役職員による犯行であるかのように決めつけ、その虚偽情報を流布する行為もお止めください」と、憶測による二次被害が起こらぬよう呼びかけている。

 同様に当該クリエイターが関わった動画については、本件の被害者を詮索する端緒となるため、一時的に非公開とする対応を取っている。

ANYCOLOR社の声明(全文)

 日頃よりバーチャルライバーグループ「にじさんじ」・「NIJISANJI EN」を応援いただき、誠にありがとうございます。

 2024年9月1日、外部インフルエンサーのYouTube配信(以下「本配信」)において、当社所属ライバーとされる人物の容姿が外部音楽家(以下「対象者」)に密かに撮影され、その写真が誹謗中傷文言を含む形で第三者に無断送信されている旨の告発がなされました。

 また、対象者によって当社所属ライバーの身体に対する不法な有形力の行使がなされた疑いも生じております。

 当社においても、本配信の告知が出された8月30日より事実関係の調査を直ちに開始し、本配信において言及された写真が撮影された時期、撮影地、被害者等の一部の情報が判明しております。

 対象者は、フリーランスの音楽家として数多くのアーティストへの楽曲提供、レコーディング、ミキシング、マスタリング(以下「楽曲提供等」)に携わっており、当社としても楽曲提供等をお願いしておりました。

 そのような中で、対象者によって、本件のような、当社所属ライバーを傷つけ、また、当社とクリエイターとの間の信頼関係の基盤をも揺るがしかねない筆舌に尽くしがたい蛮行がなされた疑いが生じておりますことは、極めて遺憾です。

 引き続き事実関係の調査は当社でも行ってまいりますが、本件では、当社所属ライバーを被害者とする暴行罪及び迷惑行為防止条例違反に当たり得る行為があったことが疑われており、刑事事件化も視野に入れた毅然とした対応を実施していく所存です。

 また、対象者に対しては、現在当社と対象者との間で締結している契約の解除のみならず、秘密保持義務違反、プライバシー権侵害、名誉・信用の毀損、その他の権利の侵害を理由とする法的対応を実施してまいります。

 当社として、本件に関して不安を抱いている当社所属ライバーに対して十分なケアを実施するとともに、一刻も早い本件の解決を目指してまいります。

 そして、二次被害を防止する観点から、本件に関する写真や情報の拡散、SNSや配信中のコメント機能を通じた当社所属ライバーへの本件を揶揄するコメントの投稿等も厳にお控えくださいますようお願い申し上げます。

 加えて、本件に関しては、インターネット上で当社所属ライバーや当社所属ライバーのマネージャーをはじめとする当社役職員による犯行を疑う声も散見されておりましたが、当社所属ライバー及び当社役職員が本件の加害行為に関与したという主張を基礎付ける根拠は、当社として一切把握いたしておりません。

 本件をあたかも当社所属ライバーまたは当社役職員による犯行であるかのように決めつけ、その虚偽情報を流布する行為もお止めください。

 これらの悪質な行為に対しては、証拠保全のうえ、法的対応の実施を検討しております。

 なお、対象者が関与した「歌ってみた」等のコンテンツや、対象者から楽曲提供等を受けたことが推察される当社所属ライバーのSNSでの投稿については、本件の被害者を詮索する端緒となり得るものであるため、コンテンツについては一時的に非公開とし、SNSの投稿は削除しております。

 非公開化したコンテンツならびに削除済みの投稿の一覧をSNS等のインターネット上で公開することは、本件被害者に対する二次被害を助長することにつながるため、直ちに削除いただきますようお願い申し上げます。

 当社は、本件のようなことは二度と起きてはならないことであると同時に、断固として許すべきではないものと認識しております。当社所属ライバーの心身を守り、当社所属ライバーたちが安心して活動を続けていくためにも、発注先クリエイターの選定及び発注継続基準の見直しを含め、当社所属ライバーの活動環境の整備により一層尽力してまいります。

 本件に関わるお問い合わせ、ならびに解決に向けた情報提供は、すべてANYCOLOR株式会社お問い合わせ窓口( https://www.anycolor.co.jp/contact )までご連絡いただき、当社所属ライバーへのご連絡(SNS上のご連絡や、配信中のコメント等の一切を含みます。)はお控えくださいますよう、お願い申し上げます。

■関連リンク
ANYCOLOR「外部クリエイターによる当社所属ライバーの権利侵害行為等に関するご報告」

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