にじさんじの“品行方正なギャル幼女”? 多面的な魅力を持つレイン・パターソンのこれまでとこれから
感激家・ギャンブル好き・美容へのこだわり……レイン・パターソンの多面性
軽いノリで次々にトークを展開していくことで、「ギャルっぽい」と言われがちなレインは、もちろん自身の配信でも悲喜こもごもな姿を見せてくれる。特に、感受性の高さからくる涙もろさは人一倍で、ゲームなどのストーリー・登場人物に感情移入しやすく、ド定番な流れ・不意をついた流れなどどのようなストーリー展開であっても涙を誘われてしまうようだ。
『ドキドキ文芸部プラス!』『Detroit:Become Human』などストーリー性に重きをおくゲームを配信でプレイした際は、物語が急展開を迎えると「え、どういうこと? きみたち?(リスナーの呼び名)」と戸惑いながらストーリーをすすめ、ときに怖がりつつも徐々にキャラクターに心を寄せ、気づけば鼻をすすりながらプレイしていた。
くわえてゲームだけでなく、にじさんじ内外のイベント・企画に参加した際などにも、予期せぬ展開に驚いて泣いてしまうことがしばしばある。
2022年に開催されたにじさんじのポーカー大会『NIJISANJI NEW YEAR CUP OF POKER 2022』では決勝まで進出したのだが、優勝まであと一歩というところで成瀬鳴に敗退してしまい、賞金100万円をのがしてしまった。
「エデン組のオリジナル楽曲を作りたい」というレインの話を聞いていた優勝者の成瀬鳴が、「レインに優勝賞金の一部を渡したい」と語ったところ、その計らいに大号泣したこともあった。
『にじさんじGTA』に参加した際も、警察に就いて日々プレイしていたなかで様々なトラブルと出くわした結果、期間の後半では動揺するとすぐに涙腺が緩んでしまい、涙声混じりでプレイする場面が出てきてしまったのだ。
サーバーからログアウトした後は、ある程度の時間を取ってリスナーたちと会話し、気持ちの高ぶりや涙が収まるまでその日起こったことを整理しようとする姿がが印象的で、気を落ち着かせようとしていたはずが、その瞬間を思い出して逆に涙がこぼれそうになったりと、彼女のなかでの揺らぎが配信を通して映し出されていた。
悔し涙に嬉し涙、3年近い活動の中で彼女はさまざまな涙をその想いと共に流しているが、それらには彼女の感受性の高さ・情緒豊かさが強く現れており、まさに感激家といってもいい。
にじさんじに入るまではゲームにあまり触れてこなかったとのことで、アクションゲームなどはうまくプレイできないシーンもたまに見せるのだが、彼女には得意ゲームがいくつかあり、そのなかの一つとして麻雀があげられる。
本人曰く、「2歳のころから祖父に教わり麻雀を打っている」「3人麻雀を主に打っていた」という。彼女のデビュー当初、この噂を聞いたジョー・力一が「これが上がれたら楽しい! となる役は?」と聞いたところ、「役をいうと打ち筋がバレてしまう。いちども上がってないですが緑一色が好きです」という“ガチ”な回答をする一幕もあったほど。
この麻雀好きが縁となり、にじさんじ内でも指折りの麻雀打ちとして知られるルイス・キャミー、天宮こころの2人と仲良くなり、「ロリコロール」というユニットを組んで活動もしている。ちなみにユニット名の由来はレイン、ルイス、天宮の3人が揃って“幼女っぽい”言動をすることが多いところにちなんで名付けられている。
またトランプを使ったゲームも得意であり、先述したポーカーは言わずもがなだが、彼女の人気配信企画「下剋上大富豪」でプレイする大富豪もその一つ。
企画内容としては、レイン本人とゲスト含め4人で大富豪をプレイするのだが、プレイしている間に順位がつけば、4位がもっとも後輩、1位にもっとも先輩と上下関係がつき、その都度会話口調を敬語にして話したり、上位者が下位者に急な無理難題をふっかけて煽ったりと、普段の配信では見られない振る舞いやコントを楽しむ内容となっている。
これまでに7回にわたって催されているが、初期はフレンが一番後輩であったためほとんどが先輩だったところ、最近では後輩たちが呼ばれるようになり、ゲストの顔ぶれも変わってきている。どの配信も1時間から1時間半ほどにまとまっているのだが、ゲームの勝ち負けよりも会話内での煽り合いやコントにどうしてもパワーを使ってしまうためだろう。逆に言えば、アーカイブでも視聴しやすい配信として追いかけやすい配信となっている。
麻雀やトランプゲームといったいわゆるマインドゲームが上手なレインだが、もう一つ得意……もとい好きなのが競艇・パチンコ・パチスロといったギャンブル・賭け事である。
にじさんじに入る以前は週3でパチンコ・パチスロ店に通い、ネットで気軽に楽しめることを知って競艇にハマるなど、さまざまなタイミングでギャンブルを楽しむようになったレインは、競艇に関してはデビュー当初から好きと公言しており、2022年2月からはボートレースびわこの公式YouTubeチャンネルにおいて「エデン組のにげさしまくり」をスタートするにまで至った。もちろん番組の中心にはレインが据えられ、さまざまな企画を配信している。
先輩であるイブラヒム、伏見ガクと並ぶパチンコ・パチスロ好きとしても知られており、配信上でパチンコ・パチスロを打つこともあれば、パチンコつながりで仲良くなった面々もいるほど。彼女の配信活動のなかでもギャンブル・賭け事は少なくないウェイトを占めているのだ。
そんなレイン・パターソンだが、活動する前から自身の健康・美容に力を注ぎ、くわえて体力作りにも励んでいるようだ。2023年末には活動を通じて初めてのリアルライブとなったにじさんじ 5th Anniversary LIVE 『SYMPHONIA』に出演、キレのあるダンスで観客を魅了した。くわえて、にじさんじ内でメンバーを募って結成された「にじさんじダンス部」「チームIDD(アイドルダンス同好会)」の2グループのどちらにも参加しており、配信を通じて語ってきた高い運動能力を発揮している。
おしゃべり好きな彼女は雑談配信も多く、そのなかではスキンケアや化粧などのコスメ・美容の話題にふれることが多い。タレントがとても多いにじさんじというグループの特徴をフルに活かし、同僚らに聞き込みをし、ライバーたちが愛用している化粧品を紹介する企画をおこなったり、自身が購入したコスメの使用感レビューを配信したりと、美容に紐づけた活動を「レインと美活」と称して継続的にファンに届けている。
配信のなかで「スキンケアに正解はない」と断りつつ、肌質を十字グラフにして説明したり、「あなたのスキンケア工程を教えて下さい」とドストレートな質問を各タレントに投げかけ、その解答を取りまとめて配信で紹介するなど、増加傾向にあるにじさんじの女性ファンにも注目される配信となっている。
じつは『にじさんじフェス2023』内の会場展示においても、「レインの美活 出張版」として星川サラや加賀美ハヤトらの愛用コスメ・スキンケアアイテムを展示しており、筆者が取材に訪れた際には「御本人が使用している」ということも相まって長蛇の列となっていた。
ライバーの個性を堪能し、とりどりの姿を見せた葛葉のアクトに感動するーー『にじさんじフェス2023』現地レポ
昨年12月22日から24日にかけて、東京ビッグサイトにて『にじさんじフェス2023』が開催された。前夜祭・Day1・Day2の3…