ニューヨーク屋敷「土屋アンナと深キョンみたい」 動画から見るはるかぜに告ぐの魅力とは

 結成わずか2年目で『女芸人No.1決定戦 THE W 2023』の決勝戦に進出した新進気鋭のお笑いコンビ・はるかぜに告ぐを知っているだろうか。

【漫才】傘 〜THE W 2023 決勝ネタ〜【はるかぜに告ぐ】

 ガーリーファッションに身を包んだ一色といろ(ボケ)と、派手柄ファッションが特徴のとんず(ツッコミ)からなるコンビで、ビジュアルのキャッチーさだけでなく、その実力は一度漫才を観てもらえれば十分に感じることができる。『THE W 2023』でも披露された「傘」は、といろが使っていた大事な傘を無くしてしまったという誰もが共感できるテーマながら独自の偏見と毒舌をふんだんに詰め込んだ癖になるネタで一瞬で視聴者の心を掴んだ。

 ハスキーボイスのオラついた口調で刃物のように鋭くツッコむとんずと、ほんわかした雰囲気ながら無秩序なボケを放り込んでくるといろ、キャラクターのわかりやすさと掛け合いの上手さは芸歴の短さをいっさい感じさせない。

 そんな、2人のひととなりを知ることができるのが、公式YouTubeチャンネル「はる告ぐちゅーぶ」だ。『THE W 2023』決勝の日と同時に投稿された「【ざっくり解説】はるかぜに告ぐって何者?相方と同期にそれぞれの印象を聞いてみた」では、新規ファンのために2人自身が一問一答形式ではるかぜに告ぐについて分かりやすく解説してくれている。

【ざっくり解説】はるかぜに告ぐって何者?相方と同期にそれぞれの印象を聞いてみた【はるかぜに告ぐ】

 「互いの印象を漢字1文字で表すと?」の質問では、それぞれ、とんず「空(から)」と、といろ「幅」の答えが出た。とんずの「といろさんはほんまにすっからかん人間です。なんにも考えてない」というある意味辛辣な意見に「考えてるわ! 今日何時に帰れるかな〜とか」と期待を1ミリも裏切らないコメントを返す。対して、といろは「(とんずに対して)ブカブカの服着てるから。それに全体的に幅広い人と仲良くできるし、髪の毛の色も変わるからいろんな色みたいな感じで」という意味で「幅」にしたらしいのだが、とんずに「後半つけ加えただけやろ」とバッサリ。

 その後の「相方じゃない世界線ならどんな関係?」との質問でも、とんず「よっ友(軽く挨拶を交わすがそれ以上の付き合いはない関係)」、といろ「見たことある他人」と悲しい一致をしてしまう。この普段は噛み合っていないのに、一番面白いところではピッタリと息が合う、この「アンバランスさからくるバランスの良さ」がはるかぜに告ぐの最大の魅力だろう。

 また、それぞれが100の質問に答えるインタビュー企画では、さらに2人のパーソナルな部分を掘り下げてくれている。ダブルサングラスにクリープハイプの夏のせい色のロゴTシャツというファンキーな姿で登場したといろ。「どんな性格?」「バリ元気」「自分の長所は?」「コミュ力」「今の夢は?」「(なにかしらで)優勝」「口癖は?」「あーしぃ」「今の仕事をやってなかったら何してた?」「社会のゴミ」と全てにおいて期待以上の回答を連発するとんず。回答後にケタケタと笑う姿はまさに太陽。その笑顔をいつまでも見ていたい、と感じられるインタビューだった。

【丸裸】100の質問で生態を深掘り!~とんず編~【はるかぜに告ぐ】

 対して、無地のシャツにスカートというシンプルな服装で登場したといろ。「どんな性格?」「テキトー」「自分の長所は?」「落ち込まない」「いまの夢は?」「不労所得」と、まるで掴み所がない印象通りの回答もありつつ、テコンドーやカポエイラなどの格闘技の経験があるなど(若い時に蹴りをやると足が長くなるから、という理由で)意外な一面を見せる。「ミステリアスで売っていきたいと思ってる」という本人の希望に、とんずの「ミステリアスというか近づきたくなくなっちゃうかもね」のツッコミ通り、聞けば聞くほど謎が深まっていく迷路のような存在だと思った。

【丸裸】100の質問で珍回答連発?~一色といろ編~【はるかぜに告ぐ】

 『THE W 2023』の直前番組にてニューヨークの屋敷裕政が、はるかぜに告ぐを「土屋アンナと深キョン(深田恭子)みたい」と評していたように、全く違う属性の2人がコンビを組んでいるその姿はまさに物語の主人公。今最も注目すべきお笑いコンビの一組だ。

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