『NIKKE』開発元が放つ新作は“フェチ”を詰め込んだ骨太アクションだ 『Stellar Blade』体験版レビュー

 4月26日に発売予定のPS5専用ソフト『Stellar Blade(ステラーブレード)』は、キム・ヒョンテ氏率いる韓国のスタジオ「SHIFT UP」が手掛ける新作アクションゲームだ。

 同社といえば“背中”で魅せるガンガールRPG『勝利の女神:NIKKE』や『デスティニーチャイルド』(2023年9月にサービス終了)など、ライブサービス型タイトルで知られるが、『Stellar Blade』はシングルプレイが主体のコントローラーを握って楽しむ“ガチ”なアクションゲームとなっている。

 そんな本作の体験版が3月29日から配信中だ。本稿ではそのインプレッションをお伝えする。

『NieR』や『ソウル』シリーズなどの影響は色濃い

 なお、この体験版では、プロローグと物語序盤のレベル、ボスとのバトルを楽しめる。クリアすることで製品版開始時に最後のボスの手前からスタートすることができるので、購入予定のユーザーはプレイしておくと良いだろう。

 結論から先に述べると、音楽や世界設定など『NieR:Automata(ニーア オートマタ)』のようなガワをしながらも、『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』や『Bloodborne(ブラッドボーン)』などのマップデザインなどを採用し、骨太で重めなアクションと丁寧なプレイヤーサポートを配合したといった具合だ。

 筆者としては別タイトルで例えるのはあまり趣味ではないが、MONACAサウンドによるオンボーカルのBGM(MONACAではあるが岡部啓一ではない)は明らかに『NieR:Automata』を意識していると言えるし、「ここは道?」と言いたくなるような建物の縁を歩いたり、宝箱を開けたら死角から敵が襲ってきたりと“ソウルシリーズあるある”がふんだんに盛り込まれている。

フェチやこだわりを美麗なグラフィックで実現

 さて、本作で最も目を惹くであろうアートデザインを見ていこう。本作は地球の文明が崩壊した世界を舞台としたSF作品であり、インターフェースの近未来感や、荒廃した過去の遺物など対称的な美しさが世界を彩っている。

 それらが描かれるカットシーンのグラフィック品質は非常に綺麗だ。PS5の性能をふんだんに活かし、マップの建造物が崩れたり、炎を伴う多数の爆撃だったりと、リアルタイムで重たそうな描写でもフレームレートの低下は体験版の範囲内では感じることはなかった(本稿に掲載するスクリーンショットは原則としてグラフィック設定「バランス」を設定している。ほかにはパフォーマンス優先と解像度優先が用意されている)。

 話題を集めた主人公・イヴのビジュアルについても超がつくほど美麗であり、装備選択画面ではこれ見よがしにイヴの顔面がアップになるほか、はしごの昇り降りでは過剰なまでにお尻が強調されるようになっている。アクションでもそれは健在であり、イヴのボディラインがより際立つような身体のそらし方など、随所にこだわりを感じられる。

 さらに、オプションではイヴのポニーテールの長さを変更することもできる。まったくもってアクションには関係ないものの、フェチを注ぎ込んでいることがよくわかる。

「こちら側からは開かない」ドアも

 チュートリアルを兼ねたプロローグのようにリニアなものだけでなく、体験版のマップではある程度自由に探索することが可能だ。ちょっとした脇道には宝箱やアイテムがあったり、アクセスをよくするショートカット(「こちら側からは開かない」というやつ)が用意されていたりと、前述の通りかなりソウルシリーズっぽさを感じる。ただし、難易度はそこまで上げたくないと考えているのか、相棒的なドローンがスキャンすることで、登れる壁のでっぱりや敵の位置などを探ることが可能なので、ストレスは感じなかった。

 宝箱を開くためのコードが記されたメモリースティックや、図書館だった場所で「地図」を見つけたEVEが「どうやって位置情報を同期するの?」と反応を示すなど、ささやかな楽しみも用意されている。

アクションは奥深く、幅広く

 肝心要なアクションについては、少なくとも筆者にとっては“思ったより重厚感がある”という印象を受けた。

 片手持ちのブレード「ブラッドエッジ」による通常攻撃、強攻撃、ガード、回避を主軸とした基本的なアクションは発生が機械的ではない。たとえばガードであればEVEがブレードを構えるまではガードにならないため、ジャストパリィを成功させたければ敵の攻撃とガードが発生するタイミングを見極める必要がある。武器を振っている動作をキャンセルして回避することもできないため、丁寧なアクションがプレイヤーには求められる。

 ではその見返りはなにかというと、豊富なアクションの拡張による爽快感だ。中距離の敵に高速で近づいて斬りつける「ラッシュ」や、攻撃ボタンの長押しやコンボによってアクションを変化させるといった、プレイヤーの攻撃における選択肢は広い。

 前述のジャストパリィやジャスト回避をはじめ、敵が強力な攻撃を放ってくる際にのみ発動できる強力な斬りつけ(ブリンク)や、ノックバックさせるカウンター(リパルス)など、敵のアクションに応じてプレイヤー側がなにをするのかという判断が求められるのも、アクションの奥深さを実現している。

 また、敵を攻撃やジャストパリィでたまっていく「ベータエネルギー」を消費すると、ベータスキルという強力な攻撃を放つことができるほか、ジャストパリィで敵の「バランス」を削ると「レトリビューション」と呼ばれる強力な技をたたき込める。銃火器のような遠距離攻撃やグレネード系の消費アイテムまで用意されており、アクションの奥深さに幅の広さを加えてくれている。

物語を楽しむだけのカジュアルな遊び方も許容

 さまざまなアクションをよく咀嚼して自分の手札として学んでいくことは求められるが、その分多彩なアクションを繰り出すことができるアクションゲームとしての骨太な魅力は、数時間の体験版だけでも存分に感じ取ることができた。

 と、ここまで聞くと「ムズいゲーム?」と思われるかもしれないが、難易度「ストーリーモード」を選べば、ジャストパリィのタイミングがQTEのようにアシスト機能が使えたり、敵の体力が大幅に減ったり(イヴの攻撃力が増している可能性もある)と、かなり低い難易度で楽しむことができる。荒廃した世界をちょっとセクシーなイヴで探索できれば十分だ!というプレイヤーにも優しい。

 実際に製品版でどのようなバランス調整が待っているのかは未知数だが、少なくともアクションで退屈することはなさそうだ。SF未来を舞台とした物語や魅力的なビジュアルなどの片鱗を味わうことができる体験版は一度触れてみて損はないだろう。

 『Stellar Blade(ステラーブレード)』は4月26日にPS5向けに発売予定。体験版はPlayStation Storeにて配信中だ。

体験版配信ページ:https://store.playstation.com/ja-jp/product/JP9000-PPSA13195_00-STELLARBLADE0000

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