イーロン・マスクが設立したxAI、自社モデル「Grok」をオープンソース化　OpenAIへの牽制が目的か

　実業家のイーロン・マスク氏が設立したAI関連企業のxAIは、AI（人工知能）チャットボット「Grok（Grok-1）」をオープンソース化し公開した。

　xAIは、マスク氏が2023年7月に設立した会社で、同氏によれば「宇宙の森羅万象を理解するために優れたAGI（汎用人工知能）を構築する」ことが目標だとしている。

　Grokは2023年11月に正式発表され、「ウィットに富んだ回答となるよう設計されており、反抗的な性格でもあるので、ユーモアが嫌いであれば使わないように」と説明されている。

　xAIのブログ投稿によれば、Grokのオープンリリースには「3140億パラメーターのMixture-of-Expertsモデル」が含まれるという。またこれは2023年10月に開発したプレトレーニングベースのもので、対話のような特定のアプリケーション向けに微調整されたモデルではないとしている。

　GrokはソースコードをホスティングしているWEBサービス・GitHubにて、ソースが公開されている。これにより、研究者や開発者はGrokをベースとしたAIモデルを構築することができる。

　マスク氏は以前から、AIモデルはオープンソース化されるべきだと主張しており、先日には自身が設立に関わったOpenAIを提訴していた。そんな中でのGrokオープンソース化は、あくまでもマスク氏の“ファイティングポーズ”の一つなのだろうか。今後の展開が気になるところだ。

〈Source〉
https://x.ai/blog/grok-os
https://www.theverge.com/2024/3/17/24097810/xai-open-source-grok-musk-generative-ai-llm