イーロン・マスク、AIは人間に優しいものになると示唆 新会社「xAI」はどうなる?

イーロン・マスク、AIは人間に優しいものになると示唆

 イーロン・マスクが設立した「xAI」とは一体どんな会社なのだろうか。Twitterスペースで語られた同氏の抱負から展望したい。

 脚光を浴びているChatGPTを開発するOpenAIの共同創業者だったマスクはAI開発競争で脇に追いやられたくないとライバル心をあらわにし「1つの企業がAIを独占するのは好ましくない」と述べた。

 人間と同等かそれ以上の能力を持つAGI(汎用人工知能)は10年以内にも登場すると予想されている。

 「xAIの目標は宇宙の森羅万象を理解するために優れたAGIを構築することだ」という。社名にSpaceXと同じxを用いているが、双方の事業の相乗効果を見込んでいるようだ。

 OpenAIのサム・アルトマンCEOは、スーパーインテリジェンス(超知能)がパンデミックや核戦争のように人類の脅威になりうるとし規制の必要性を認めている。

 一方、イーロン・マスクは「最も安全にAIを構築する方法は、最大限に好奇心を持ち真実を追求するものを作ることだ」と持論を展開。超知能AGIが人間に優しいものになると考えており、対照的なアプローチをとっていると「Fortune」は指摘。

 OpenAIは倫理的に好ましくないと思われる質問には答えないようにプログラムされている。しかしイーロン・マスクはAIの言論統制を行うことは大変危ういことだとし、xAIではたとえ批判の矢面に立とうとも規制は行わないという。Twitterでも言論統制を緩和すべきという立場であり、好奇心旺盛で破天荒な言動を行う自らの個性がプロダクトにも反映されているともいえよう。

 他方で、Googleのツールである『Google Meet』は背景をAIで生成するテストを行っていると「The Verge」は伝えている。尻に火がついたGoogleもAI開発に余念がない。

 新規参入したTwitterでは苦戦を強いられているイーロン・マスクだが、AIで成功を収めることが出来るだろうか。ここでも注目されることだけは、間違いないだろう。

(source)
https://fortune.com/2023/07/17/elon-musk-superintelligent-a-i-less-likely-to-wipe-out-humanity-chatgpt-openai/
https://www.theverge.com/2023/7/18/23799459/google-meet-ai-generated-videoconferencing-background-image

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