『フリースタイル日本統一』#18ーー拾われた組の闘いに 新たに見つけた“背負うもの”

KANDAI v.s. だーひー、“拾われた組”によるパンチラインの応酬戦

 続いては、TEAM東海(呂布カルマ×泰斗a.k.a.裂固×楓×KANDAI×歩歩)とTEAM兵庫(CIMA×P-PONG×Sirogaras×FEIDA-WAN×だーひー)による、準決勝2試合目。今回のオンエアのなかでも、“ある注目テーマ”とともに取り上げたかったのが、この試合の1戦目である。その注目テーマとは、だーひーのラインを借りれば、〈拾われた組〉による対決だ。

 1戦目で相見えたのは、だーひーとKANDAI。先攻はKANDAIで、ビートは、晋平太「Check Your Mic」。パンチラインの応酬戦となったハイライトをご覧あれ。

KANDAI:俺らのチームがそんなに暗いか 暗いところアンダーグラウンドからのレペゼン/いらねぇんだよ 【コンプラ】に【コンプラ】 これが俺からの贈った愛だ

だーひー:本末転倒 お前らブラックミュージックだろ いらねぇの?【コンプラ】に【コンプラ】 欲しいんじゃねえの? 俺たちによく言えたな/俺 以外じゃねぇ 俺も心は真っ黒だぜ

KANDAI:俺は中身もTシャツも真っ黒だぜ まっすぐな目 俺が起こす番狂せ 俺も粋がるぜ 東京に名が渡るぜ イニシャルK/お前がだーひー 舐めんじゃねぇ 関西 1番ヤべぇのはHIDADDY

だーひー:ありがとうね 俺たちの味方 先輩の名前で上げてくれて お前は東京にかましに来たんだろ? 俺は全員の首地元に待って帰りに来たんだよ 地元の事 忘れちゃねぇ 俺ら2人 拾われた組だからやる事は分かってる もう何にもねぇとか思ってたら 背負わなきゃいけねぇ西日本がここにあったぜ

 だーひーの2バース目に関しては、もはや構成が整然としすぎていて、全文引用をさせてもらった。相手の揚げ足を取り、自身のスタンスとの違いを示したところで4小節、そこから今度は相手に共感を示し、その上でさらに感動を誘うパンチラインを残すところでもう4小節。完璧な構成だ。ユーモアの方向ではなく、単純に言葉の“刺さり具合”という意味でのパンチラインの撃ち合いとなったこのバトル。1バース目ではお互いに解釈の不一致を攻撃しながらも、そこから流れが大きく変わり、最後には“拾われた組”という同じ境遇で手を取り合う同志に。

 お互いが所属チームのオリジナルメンバーでない場合のバトルで、そのあたりの話題に触れるものか気になっていたところだが、最終的なトピックとして〈背負わなきゃいけねぇ西日本がここにあったぜ〉など、また新たに“背負うもの”を見つけたという点に落ち着いた。このあたりや、あるいはエリア関係なく、自分自身をレプリゼントする姿勢が今後も、いわゆる“拾われた組”のバトルに対するモチベーションとなるのかもしれない。

 そのほか、Benjazzy(BAD HOP)が、クルーの冠バラエティ番組『BADHOP 1000万1週間生活』(ABEMA)にて、マーチを着用していたことで話題となった韻踏合組合のメンバー・HIDADDYのネームドロップがあったところで、カメラが瞬時に、彼の立ち上げたアパレルショップ・一二三屋で働く、TEAM兵庫側のCIMAを映したのもさすがだった。

 前述の通り、だーひーは構成も完璧なバースを残しているわけだが、バトルの流れを通して見るとKANDAIには及ばず。結果は、5-0でKANDAIが勝利。この後、KANDAIはP-PONG、FEIDA-WANを続けて破り、合計3連勝に。次回、ここまで負けなしのSirogarasと、勢い衰えぬ“昇竜対決”を迎える。先に地に足が着くのはどちらか。

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