炊飯器ギャルの“初顔出し”に反響　初のトーク動画から見る長尺動画の意義

　昨年、炊飯器で料理をつくるショート動画で一躍人気者になった料理系ギャルYouTuber・炊飯器ギャルが初めて長尺動画で顔出しし、反響を集めている。今回は、視聴者から大好評だった炊飯器ギャルの顔出し動画から、長尺動画のメリットを紐解いてみたい。

　2023年7月にYouTubeチャンネルを開設した炊飯器ギャルは、炊飯器に材料を豪快にぶち込んでいく料理動画で人気の動画クリエイター。キラキラのネイルが施された手が印象的なギャルは、素直な人柄と効果音やBGMを駆使する編集力でも注目を浴び、活動開始からわずか5か月でSNS総フォロワー70万人を記録。YouTubeでもチャンネル登録者数は17.1万人を突破しており、今年も活躍が期待されるクリエイターのひとりだ（2024年1月25日時点）。

　2024年1月21日に投稿された動画で視聴者からの質問に回答する企画を実施したギャルは、長尺動画で初めて顔を出した状態で登場。動画内では、料理をする理由や同チャンネルのアイコンでもある炊飯器のお手入れ、恋愛などについてトークを展開している。

　学生時代は料理をまったくしなかったことを明かすシーンでは、料理をする理由に言及。「自分のために（料理）とかまじで無理だし」と思っているそうだが、それでも料理に挑戦するのは「花嫁修行」と話す。ご飯が安い値段でコンビニで購入できる点については「買った方が安い」と断言。しかし面倒臭くても「作った方が絶対モテる」など自論を展開し、サバサバと質問に答えていく様子は実に清々しい。

　いつも炊飯器でつくった美味しそうな料理を見せてくれる炊飯器ギャルは、相棒である炊飯器のお手入れも抜かりない模様。「炊飯器のお手入れ大変じゃないですか？」という質問には、「大変です」と即答しつつ、「汚い炊飯器で料理してるのって見てても嫌だしさ、それだけでおいしそうじゃないじゃん」と回答。

　そもそも動画に映るという時点で調理器具を綺麗にしておくというのは大前提だろうが、炊飯器ギャルの考えは「ズボラにやってるからこそ、そういう清潔面はちゃんとしたい」というもの。回答からは、炊飯器ギャルが普段から“ちゃんとしている子”だということが読み取れる。

　長尺初顔出しとなった今回の動画で、サングラス越しにもかかわらず魅力的な女性のオーラを放った炊飯器ギャル。視聴者からはあまりの綺麗さに「顔出しなぜ早くしなかった」というコメントが寄せられているが、実はしっかりとトークを聞けるのも初とあって「ギャルが喋ってる！！！！！！！」と、歓喜の声が溢れている。なかでも初トーク動画とは思えない、堂々たる話ぶりには視聴者もビックリ。世間が抱くギャルのイメージそのままの話し方は、「ギャルの友達出来たみたい」という声があがるほど、親近感を覚えた視聴者もいたようだ。

　最近はただ楽しむだけでなく、新たなクリエイターや流行が誕生する場としても注目を集めるショート動画。TikTokやInstagramのリール、YouTubeショートなど、プラットフォーム間の争いも激しいなか、YouTubeに投稿された炊飯器ギャルの顔出し動画は、「しっかりと人柄がみえる」という長尺動画の特徴が際立っているコンテンツといえるのではないだろうか。

　炊飯器ギャルが顔出しをした理由は、今年本格的にYouTubeを始動させるためというものだったが、随所に見られた炊飯器ギャルのマインドに視聴者は虜になった模様。時間制限を気にせず内面を存分にアピールできる長尺動画は、コアファンを満足させる力を秘めていることがわかる。顔とトークのダブル初解禁で好評を得た今回の動画は、YouTubeにおける長尺動画の意義を考える、ひとつのきっかけになった貴重なコンテンツといえそうだ。