今年、「NIGHT DANCER」でグローバルヒットを飛ばし、海外のファン層を着実に拡大させてきたimase。同楽曲は、韓国最大級の音楽チャートMelonの「トップ100」で最高17位にランクインし、世界各国のアーティストがしのぎを削る米国の「Billboard Global 200」でも165位を記録。TikTokでは、K-POPアーティストも含め世界中の人が「NIGHT DANCERダンスチャレンジ」のショート動画を投稿するなど、ひとつの大きなムーブメントを生み出した。

　そんなimaseが、12月2日に韓国・仁川のインスパイアアリーナで開催される韓国最大規模の音楽授賞式『Melon Music Award2023』に出演する。世界的な人気を誇るK-POPアーティストも出演を控えている大舞台に、imaseはどのような気持ちで挑むのだろうか。現在「つくりまくっている」ところだという楽曲の制作スタイルなども含めて、2023年を振り返りながら語ってもらった。（市岡光子）

『MMA』への出演オファーに、グローバルヒットを実感した

ーー改めて『Melon Music Award（以下、MMA）』への出演決定、おめでとうございます！

imase：ありがとうございます！



ーー『MMA2023』への出演の知らせを受けたときの気持ちを教えてください。

imase：「NIGHT DANCER」が本当に韓国で聴かれているんだなということを、改めて実感する瞬間になりました。韓国でたくさんの方が僕の楽曲を聴いてくださっていると、いろいろな場所で耳にしてはいたんですけれど、実際にこうして『MMA』への出演オファーをいただけて、実感できたというか。

ーー『MMA』は毎年、世界で活躍するK-POPアーティストが出演します。今年はすでにIVEやNewJeans、SHINee、NCT DREAMなどの出演が決まっていますが、そうした方々と同じステージに立つことに関してはどう感じていますか？



imase：今回主催であるMelonは韓国最大の音楽ストリーミングサービスですし、音楽チャートも運営しているので、韓国や海外で大きな影響力のある『MMA』という舞台に出演できることを本当に光栄に思っています。日本人アーティストの出演は初めてということで、韓国の素敵なアーティストの方々と一緒に肩を並べて出演させて頂けることが純粋に嬉しいです。


ーー出演決定の背景には、海外で“バズ”を生み出したことも要因の1つとしてありそうですね。「NIGHT DANCER」はMelonチャートで最高17位にランクインし、TikTokでもLE SSERAFIMやStray Kidsなど、多数のK-POPアーティストがダンスチャレンジのショート動画を投稿しています。



imase：そうですね。でも僕自身、曲をつくったときには、ここまでバズって海外で聴かれるようになるとは思ってもいませんでした。



ーー海外での“バズ”の文脈で言えば、BTS JUNG KOOKの歌唱カバーへの言及も外せません。ファン向けのライブ配信で、JUNG KOOKは「本当によく聴いた」「曲がいい！」と絶賛しながら「NIGHT DANCER」を歌っていましたが、そのことを知ったとき、imaseさんはどんな気持ちになりましたか？



imase：いやもう、本当にびっくりしましたね。知り合いからもたくさん連絡が来て、「本当に歌ってくださってる！」と思って。



ーーあらためて、「NIGHT DANCER」が海外でここまでヒットした理由について、どう捉えているかを教えてください。



imase：大きく2つの理由があると思うんですけど。やはり1つは、Stray KidsさんやBTSのJUNG KOOKさんのように、韓国のアーティストの方々がSNSでダンス動画を上げてくださったり、歌をカバーしてくださったりしたことが大きかったと思います。

　2つ目は、シティポップブームが来ていたことも影響しているのかなと。ここ数年は、日本の昔の歌謡曲が海外の若い方によく聴かれていたりして、その土台があったからこそ、「NIGHT DANCER」もたくさんの方に聴いていただけたんじゃないかなと思っています。



ーーなるほど。「NIGHT DANCER」には、imaseさんが影響を受けた歌謡曲やR&Bの要素なども含まれていて、海外で流行る条件を備えていたんですね。



imase：そうだと思います。日本の歌謡曲っぽさは、海外の方にとっては新しいものに聴こえるんだと思います。