「おばあちゃんになるまでコスメ系YouTuberで」 コスメヲタちゃんねるサラが明かす、“プチプラコスメ=サラ”になるまでの軌跡
メイクで“車”になってみた 尖った企画が生まれたきっかけ
ーーYouTubeでの活動をはじめて8年が経ちますが、コスメジャンルを選んだこと、プチプラを中心にした理由を教えてください。
サラ:女子校に6年間通っていたのですが、すごく校則が厳しくて、メイクができなかったんです。大学に入ってメイクの楽しさを知ったんですけど、お金がないのでプチプラのものを買っていました。そうしているうちに、新作コスメを買い集めるようになりました。
当時はまだあまりインスタグラマーと呼ばれる方がいなかったので、コスメを買う前はTwitter(現:X)でレビューを調べていたんですが、加工されている写真が多くて、質感が分かりづらかったんです。そんなときにちょうど友人がYouTubeを見ていて、一般の方が喋っていることに驚いたんです。「こんなこともアリなのか」みたいな(笑)。調べてみたら美容系YouTuberが出てきたので、自分でもやってみようかなと思ってYouTubeを始めました。でもYouTube撮るにしてもコストがかかるので、プチプラのものから紹介しはじめたという感じですね。
ーーいまではコスメ系YouTuberのなかでも一目置かれる存在ですが、サラさんは限られた色のコスメを使ったメイクやAIにおすすめされたメイクなど、尖った企画にも挑戦されていますよね。そういった企画を始めたきっかけはなにかあったのでしょうか。
サラ:1番最初にやったのが紫色のアイテムだけを使ったメイク。当時いろんなYouTuberやインスタグラマーが「紫色のコスメで透明感が出せる」という企画をやっていたんです。紫系やブルー系のものが流行っていたので、「紫色のものだけを使ったら、透明感を通り越して透明になるんじゃないか」と思ってやってみたのがきっかけなんです。
尖った企画に関しては、コロナ禍の影響が強いです。みなさん外出できなくなってしまったので、エンタメとコスメを掛け合わせたら面白い動画が作れるんじゃないかと思ってやってみました。
ーーAIおすすめのメイクはかなりインパクトが強かったですが、いわゆるキレイではない一面を見せることに抵抗はないのでしょうか。
サラ:もうなにも感じないです(笑)。
初期のころに投稿した、ロシアの偏光アイシャドウを使った「偏光シャドウで車になりたい」はとくにインパクトが強いと思います。「顔全体に塗ったらすごくキレイなんじゃないか」と思って塗ったら、ランボルギーニみたいになりました。
視聴者さんはほとんどが女性なんですけど、たまにいらっしゃる男性の視聴者さんは「あの車の動画が好きです」といわれる方が多いですね。
ーーかなり衝撃的な動画ですが、新しいファンを生み出すコンテンツみたいになっているんですね。コスメ動画を制作するにあたって、意識していることや心がけていることはありますか?
サラ:私のレビュー動画を見てコスメを買っている人が多いので、スピード感は重視しています。たまに予告なく発売されるアイテムがあるんですが、それもすぐに買いに行って、その日のうちに撮影と編集をして公開しています。
喋って伝えるということも大事ですが、映像の方がコスメの質感を伝えやすいので、ライティングを工夫して、しっかりと質感がわかるようにアップで撮影するようにしています。