日清食品は“オリジナル脱出アクションゲーム”を、ヤマハは“近未来の移動体”を出展 『Vket2023 Summer』先行体験レポ

インパクト抜群の“広瀬香美の仮面” 本人も企画にノリノリ

 3つ目に紹介するのは、湖池屋のブースだ。

 湖池屋といえば『ポテトチップス』を思い浮かべる方が多いだろう。だが、工場で製造されてから3日以内に出荷される「工場直送便」のポテトチップスがあるということをご存知だろうか。出来立てゆえに食感がよく、そしてなにより香り高いということで、ひそかに人気がある一品だ。なんと今回のブースでは、そんなポテトチップスの作り方を学びながら、実際に工場直送便のポテトチップスを購入することができるのだ。

 またブース内には休憩スペースもあり、湖池屋らしくポテトチップスがおいてあるほか、ビールサーバーも用意されている。グラスにビールを注いで乾杯をすることもできるので、休憩スポットとしても利用するといいだろう。

 最後に紹介するのは、JVCケンウッドのブースだ。去年のバーチャルマーケットでお披露目された広瀬香美のアバターが全面に押し出されたブースとなっている。広瀬の楽曲「ゲレンデがとけるほど恋したい」を彼女のピアノをバックに踊ることができるスペースがあったり、ちょっとしたミニゲームが楽しめるエリアも。なお、ダンスの振り付けは、2022年にTikTokで話題を集めた「ロマンスの神様」の動画に振りをつけたタイガ氏が担当しているとのこと。

 踊りは自動でおこなわれ、ユーザーはそれを三人称視点で見る形になるのだが、アバターの背後にはなぜか広瀬の顔をプリントした仮面がぐるぐると回る。「これは一体……」と思うかもしれないが、HIKKY担当者が提案し本人も乗り気になったアイデアだそうだ。体験するときは、背後に回る広瀬の仮面にも注目してほしい。なお、この仮面自体もJVCケンウッドのオーディオ製品・カーナビシステムなどと一緒に展示されている。顔に被せて「広瀬香美ごっこ」を楽しんでみてはいかがだろうか。

最後に

 今回企業ブースを体験してみて、全体的に「バーチャルだからできること」についての解像度が高まっていると感じた。HIKKY社としても、バーチャルマーケットに出展する企業には「リアルでできることではなく、バーチャルだからこそできる企画」で出展するように勧めているようだ。

 バーチャルマーケットは今回で10回目の開催となる。長寿イベントとして継続してきたこともあってか、さまざまな事例が増え、工夫を凝らした企画が増えている。前述したように、参加する企業も「メタバース」への理解度を少しずつ高めており、より来場者が楽しめる展示が増えていると感じられた。

 『バーチャルマーケット2023 Summer』および『VRChat』は、パソコン単体からでも入場できる。企業が出展するブースは会期中のみの公開なので、ぜひともこの機会を逃さず見に行ってもらいたい。

■関連リンク
『バーチャルマーケット2023 Summer』オフィシャルWEBサイト

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