「腎盂腎炎」での命の危機や流行の「ヘルパンギーナ」まで……体調崩すYouTuberが続出 彼らの“病気報告動画”が世に与えるメリット

 7月2週目、YouTubeチャンネル「ヤマカイTV」のヤマカイが、腎盂腎炎で動画の投稿を一時休止することを発表。さらにその数日前には「カズチャンネル/Kazu Channel」のカズが体調不良を訴えるなど、体調を崩すYouTuberたちが続出している。今回は、ヤマカイの活動休止理由とカズの事例から、普段あまり耳にしない病気による体調不良動画が世の中にもたらすメリットを考えてみたい。

【救急搬送】回復するまで活動休止します。

 「ヤマカイTV」は、プロバレエダンサーであるヤマカイが、バレエを広めるために2018年に開設したYouTubeチャンネルだ。同じくプロバレエダンサーの妻・ネレアも動画に出演し、踊ってみた動画やバレエの練習風景を収めた動画など、プロバレエダンサーならではのコンテンツで人気を得ているクリエイターだ。

 7月5日に公開された動画では、ヤマカイが腎盂腎炎を発症し、動画投稿を一時休止することを発表。ヤマカイによると、この動画が投稿された日から遡ること約3週間前、ネレアとの挙式を挙げるために滞在したスペインで気だるさを感じ、発熱していたことを明かしている。

 熱は下がり、体調は戻ったと思っていたが、編集に集中できない状態が続いていた。しかし、ヤマカイはそれも自身の気のゆるみであることが原因と思いみ、食事や睡眠を見直し、自力で回復を目指した。そうこうしているうちに病状は悪化、限界を迎えたヤマカイは救急搬送されてしまったわけだ。

 ヤマカイが苦しんでいる腎盂腎炎は細菌が原因で発症するもので、自然治癒することはなく、抗生物質を服用する必要がある病気だった。ネレアによると、発熱や気だるさといった症状は風邪や新型コロナウイルスのものと近かったそうで、その症状から受診が遅くなってしまったと考えられる。

「原因不明」の体調不良について

 カズの場合は病院を受診した結果、新型コロナウイルスは陰性であったものの、「なにかよくわからない」と告げられたといい、成人男性が感染する割合が1割程度とされる「ヘルパンギーナ」の疑いがあると仮説を立てている。この聞き慣れない「ヘルパンギーナ」だが、実は現在流行中の感染症で、「過去10年で初の警報レベル」といった報道も出ている。カズが感染したのがヘルパンギーナかどうかは定かではないが、鎮痛剤や解熱剤でなんとか凌いだようだ。

 珍しい病気といえば、今年4月に関根りさがJJコンビ・ジョージの息子が指定難病「接合部型表皮水疱症」であることを公表したことも記憶に新しい。この接合部型表皮水疱症は患者数がかなり少なく、現在の医療では対症療法しかできないという難病だ。関根が情報を求めて動画を投稿したと説明されているシーンもあることから、その珍しさがとくに際立ったコンテンツとなっていた。

 YouTuberたちが体調不良を訴える動画は、動画の投稿がストップしている状況を説明する役目はもちろん、視聴者が何か異変を感じたときにむけた注意喚起を意味するものでもある。さらには腎盂腎炎をはじめ、ヘルパンギーナ、接合部型表皮水疱症などあまり聞き慣れない病気に関しては、YouTuberたちが動画で触れることで病気への理解が進むほか、病気に関する有益な情報が該当動画のコメント欄やSNSに集約されるといったメリットもある。健康第一ではあるものの、万が一自身が珍しい病気に悩まされたときには、YouTuberたちの動画が大きな力となってくれる可能性もありそうだ。

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