「1日作業して2秒の動画を作る」ストップモーションクリエイター・omozocが制作で妥協しない理由

クリエイター・omozocが制作で妥協しない理由

 昨今話題となるものは、その多くがTwitter、Instagram、TikTokなどのSNSの拡散によって生まれるといっても過言ではない。そんなバイラルヒットコンテンツを作り出したクリエイターに話を聞く連載企画「Viral Hit Creator」。

 近年、『PUI PUIモルカー』(監督:見里朝希)を含む、ストップモーション・アニメーションからバイラルヒットコンテンツが生まれている。

 そのストップモーション・アニメーションジャンルにおいて、omozocの存在は無視できない。YouTube上で投稿した動画はわずか27本ながら、動画総再生回数2億4千万超えを記録している。(2023年5月18日現在)

 視聴者に問題提起をする彼の作品はどのように生み出されているのか? 今回はomozocに、制作の裏側やSNSでヒットする動画の作り方について語ってもらった。

「あんたはコピー」と揶揄された時期もあった

ーーomozocさんがストップモーション・アニメーションを制作しはじめた経緯について、教えてください。

omozoc:2018年に、PESというクリエイターの「Fresh Guacamole by PES | Oscar Nominated Short」という動画を見て、衝撃を受けたのがきっかけです。奇抜な発想や、なんとも言えない気持ちよさを動画に感じました。こんな動画を自分でもつくってみたい! と思い、活動を始めたんです。

ーーそれまではものづくりの経験はあったのでしょうか?

omozoc:まったくありませんでした。会社員として働いていたのですが、仕事を辞め、これからなにをしようか悩んでいた時期にPESの動画に出会い、2018年に活動をスタートしました。

ーー実際にストップモーション・アニメーションを制作し始めて、どうでしたか?

omozoc:始めたばかりのころは、海外から「あんたはコピーキャットだ」というコメントがきたこともありましたね。ストップモーション・アニメーションの世界でPESは偉大な存在だったので、そういうメッセージが来たこともありました。ただ、活動を初めて2〜3ヶ月経ったころから、そういう声は少なくなりましたね。

ーーなにかきっかけがあったのでしょうか?

omozoc:6本目の動画くらいから、作品にストーリー性を持たせ、少しずつオリジナリティを出していったんです。PESの動画は私の活動の原点であることは間違いないのですが、このままでは憧れの域を出ることができないと自分でも感じていました。また、少し笑える要素も欲しいなと思っていたので、動画の最後にオチを加えるようになりましたね。

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