声とテクノロジーで変革する”メディアの未来”

OLたちの刺激的で距離の近い恋愛トークが話題 『結婚したい乙女たちのアダルトーク』ルナとお琴が語る“番組の裏側”

 ポッドキャスト番組『結婚したい乙女たちのアダルトーク』(以下、『アダルトーク』)が注目を集めている。『アダルトーク』は2021年からスタートし、現在はSpotify独占配信コンテンツとして配信されている。ルナとお琴が話す恋愛ネタや男女の価値観の違いなど、さまざまな切り口からのぶっちゃけトークが人気となり、『第4回JAPAN PODCAST AWARDS』では大賞、ベストパーソナリティ賞にノミネート。さらにリスナーズチョイス部門では6位を獲得するなど熱い支持を得た。

 今回はそんな『アダルトーク』のルナとお琴にインタビューを実施。お琴がルナをポッドキャストに誘った理由から、夢のポッドキャストでの独立をはたしたルナのさらなる「目標」まで、たっぷり話してもらった。

『アダルトーク』開始のきっかけは「新分野への挑戦がしたかったから」

――お2人が配信するポッドキャスト番組『アダルトーク』はかなり赤裸々なトークが話題ですね。そもそもこのポッドキャストを始めようと思ったきっかけを教えてください。

お琴: 2年くらい前にアメリカに留学をしていたのですが、その時にアメリカではポッドキャストが流行っていて。日本でもこの流れがくるのではないかと思い、ルナを誘ってポッドキャストをはじめました。私は過去にインスタやYouTubeをやったのですが、思うような結果が出なかったので、もし新しくやるなら始めての分野に挑戦してみたいという気持ちもあったんです。

ルナ:私はそのとき、ポッドキャストがなんなのかもあまりわかっていなくて。「ラジオみたいなもの」だと聞いて、それならと始めてみました。2人とも、元々ポッドキャストもラジオもあまり聞かないので、探り探りやってきて現在に至ります。

―― YouTuberだったころは、どんなコンテンツを作っていたんですか?

お琴:ルナはモノマネをしていました。私はアメリカにいたときだったので、オートミールのレシピなどを投稿していたり……。

――それは意外ですね。

ルナ:黒歴史です……(笑)。

――日本とアメリカでは、ポッドキャストの浸透度合いにかなりの差があると思います。お琴さんが日本で『アダルトーク』をはじめたときに、その違いは感じましたか。

お琴:それはいまも感じています。日本ではナチュラルに「好きなYouTuberは誰」という会話をしますが、アメリカでは「好きなポッドキャスターは誰」という会話が普通にされています。いまの日本でそういう話をしても「ポッドキャストって何?」というような反応をされることの方がまだ多いですから。

ルナ:インスタグラマー、TikToker、YouTuberという言葉はよく使いますが、ポットキャスターって言葉はそこまで浸透していませんよね。それにポッドキャストはマネタイズの点でも、まだまだ弱いかもしれません。だからこそ、そこを変えていきたいという気持ちでやっています。

ポッドキャストの強みは“表現の自由度が高いこと”

――かなり過激なこともポッドキャストでは話していますが、このトピックを配信に使おうと思ったきっかけはなんだったのでしょう。

お琴:世の中にまだこういうものがなかったから、というのが大きいです。最初はここまでディープな話をするつもりは全然なかったんですが、話していくうちにこのような内容になっていきました。

――番組名には『結婚したい乙女たち』とありますが、これをつけた理由を教えてください。

お琴:私たちくらいの“アラサー”と言われる女子たちに共感して欲しかったのでつけました。もともとアラサーという言葉がどこかマイナスのイメージを持ってしまって好きではなかったんです。なので、その言葉を使わずに30代前後の女性を表現しようと思ったときに『結婚したい乙女たち』というワードが生まれました。

――お2人の番組はとにかくリスナーからの人気が高いと感じています。どんなところが多くの方に支持されていると思いますか。

お琴:お互いのキャラクターの相性がよかったのだと思います。正直、始める時にはそこまで計算していなかったんですよ。ルナがどんなキャラクターなのかも知らなかったですし、ルナも私がどんなキャラかを知らずに始めました。ですが、実際に配信してみたらお互いに違うタイプで、そこがマッチしましたね。たとえば、私1人だったら暴走しちゃうようなところをルナが止めてくれたり、ルナが1人だったら暴走しちゃうところを私が止めたり。バランスがいいと思います。

――お琴さんはルナさんをよく知らなかったとのことですが、なぜルナさんを誘ったのでしょうか。

ルナ:それ、私も知りたい! なんで?

お琴:ふたつ理由があって。ひとつ目は、私が1人でYouTubeをやっていたときにルナも1人でYouTubeをやっていたことを知って「2人で何かできたらいいね」みたいな話をしていたからです。あともうひとつは、その時は一番暇そうだったので(笑)。

ルナ:ひどっ!

――そうだったのですね(笑)。お2人はポッドキャストの配信者の中でも勢いのあるクリエイターの一組だと思います。明確にリスナーからの手応えを感じたエピソードはありますか?

お琴:エピソードでバズるというよりは、ポッドキャストの内容を切り抜いて投稿しているTikTokなどのSNSがバズったときに、ポッドキャストへの流入が大きく伸びているんです。

――TikTokからの流入があるとなると、リスナー層には若い世代も増えてきていますか。

お琴:若い世代も多いですね。数字で見ると、20代後半から30代前半が一番多いです。お便りをくれるのは若い人たちが多いですね。

――それぞれが印象に残っているエピソードはありますか?

ルナ:私は、#69「“ハマらせる男"の特徴」の回ですね。私たちはいつも何も決めずにフリートークをしているのですが、まれに、かなり内容を練って話すことがあるんです。それが「ハマらせる男」の回でした。

お琴:私は、#162「ルナ、別れた 〜失恋」の回です。あれは私たちの中でもかなりシリアスな配信でした。本当に失恋してしまった友達に対して、話を聞くということなので。その内容も、失恋をしたことがある人なら心に刺さる内容なんですよ。だから、あれは結構グッときました。リスナーさんからの反応も多かった回でした。

関連記事