あの人のゲームヒストリー 第二五回:柳美稀

ゲームから得たものを“表現の糧“に 『ジュウオウジャー』『賭ケグルイ』などで知られる柳美稀が語る「ゲームとともに歩んだ20年」

 ゲーム好きの著名人・文化人にインタビューし、ゲーム遍歴や、ゲームから受けた影響などを聞く連載“あの人のゲームヒストリー”。今回お話を伺ったのは、特撮テレビドラマ『動物戦隊ジュウオウジャー』や、『映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット』などへの出演で知られる俳優の柳美稀だ。

 3月31日には、重要な役どころに挑戦した『映画刀剣乱舞-黎明-』が公開となる。情報解禁時には、柳演じるキャラクター「実弦」にまつわるワードがSNSでトレンド入りするなど、大きな話題を呼んだ。

 自身のSNSにおいても頻繁にゲームについて投稿し、2023年に入ってからはゲーム配信もスタートさせた。そんな柳美稀はどのようなゲーム人生を歩んできたのか。出会いから現在に至るまでの遍歴をつぶさに語ってもらった。(結木千尋)

物心ついたときにはゲームが身近に。俳優として活躍する柳美稀のゲームヒストリー

――まずゲームとの出会いについて聞かせてください。はじめてゲームに触れたのはおいくつくらいのときでしたか?

柳美稀(以下、柳):正確に覚えてはいないんですが、物心ついたときにはもうゲームが身近にありました。小学1年のころにはプレイしていたと思います。従兄弟がもう使わなくなったゲーム機をくれたんですよね。そのことがゲームに熱中していくきっかけになりました。

――そのころ遊んでいたタイトルで記憶にあるのは?

柳:よく姉と2人で『スーパーワギャンランド』をプレイしていました。緑色の恐竜が主人公で、「ワッ」「ギャー」といった叫び声で敵を攻撃するんです。子どものころはいつも姉といっしょにゲームで遊んでいましたね。『スーパードンキーコング』や『星のカービィ』なども記憶に残っています。

――ということは、いただいたゲーム機はスーパーファミコンとゲームボーイですね。

柳:そうですそうです。ゲームボーイは初代の大きいやつでした。電池がなくなると、画面の表示が薄くなっていくやつ。ゲームボーイでは「ポケットモンスター」シリーズをよくプレイしていましたね。

――初めてプレイしたゲームもそのあたりのタイトルになりますか?

柳:そうですね。あっ、でも広い意味のゲームなら「たまごっち」が最初かもしれません。私の世代は第2世代になるのかな? 大人気でなかなか手に入らなくて。どのシリーズかは覚えていないんですが、発売日に父が行列に並んでくれて、運よく手に入れられたんです。それをいつも2個ぶらさげて同時進行で育てていました。いま考えると、頑張って並んでくれた父に感謝ですね。

――子どものころに1番ハマったタイトル・シリーズと聞かれたら、何を挙げますか?

柳:うーん、悩むけど、やっぱり「ポケモン」ですね。特に『ポケットモンスター ルビー・サファイア』と『ポケットモンスター ダイヤモンド・パール』はよく遊びました。両方のカラーを買ってもらって、姉と2人でわけあうんです。私がプレイしたのは、ルビーとパールでした。

――お姉さんと対戦したりも?

柳:はい、でも姉とは遊び方がちょっと違って。姉はひとつのパーティーを全力で育てるタイプで、全員をレベル100にしちゃうんです。一方で、私は集めたポケモンたちを分け隔てなく育てたいタイプで、ほとんどがレベル80止まりなんですよね。だから対戦しても絶対勝てない。でもほかに遊ぶ人もいないから、毎日のように姉と対戦し続けるんです。で、負けて不機嫌になるのが私のルーティン(笑)。

――辛い戦いですね(笑)。

柳:そうなんですよ。「図鑑のコンプ率なら負けないのに!」と思いながら、毎日ボコボコにされてました。アンノーンも全種類そろえたのに、全然報われない(笑)。

――お気に入りのポケモンはいますか?

柳:フライゴンが大好きです。最新作の『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』に登場しないと知ったときは、ちょっと悲しかったですね。次の作品では絶対に復活してほしいです。

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