LDHのライブの定番グッズはフラッグからペンライトに? 光の役割は「演出」か「応援」か

 今年でデビュー12周年を迎えた三代目 J SOUL BROTHERS(以下、三代目JSB)。2020年以降メンバー個人での活動が中心になっており、ファンの間でもグループ活動を待ち望む声が多く上がっていた。そんななか、2023年は三代目JSBの再始動の年として新曲リリースや公式ファンクラブ「MATE」の立ち上げ、さらに2年ぶりの開催となるライブツアー『三代目 J SOUL BROTHERS LIVE TOUR 2023 “STARS” ~Land of Promise~』(以下、『“STARS” ~Land of Promise~』)の開催が発表された。

 今年の三代目JSBの活動に期待が高まる中、ファンの間で注目を浴びていることの一つが応援グッズだ。

 これまで、LDH所属グループのライブ応援グッズと言えばフラッグが定番となっており、ファンは各ライブのロゴがデザインされたフラッグを掲げてライブを楽しんでいた。だが今回の『“STARS” ~Land of Promise~』では、フラッグはなくなり、代わりに三代目JSBのグッズでは初のペンライトが発売される。そこで今回は、LDHの応援グッズがフラッグからペンライトに代わりつつある背景について考えていく。

“バラペンライト” 価格以上の魅力とは 

 三代目JSBのライブとい言えば、パフォーマンスチームSAMURIZE from EXILE TRIBEによる、LEDの光の演出とダンスによる迫力のあるパフォーマンスや、メンバーのパフォーマンスをより引き出す光を使ったライブセットなど、ライブ中の光はパフォーマー側が“魅せる”役割を担っていた。

 だが、今年開催される三代目JSBのライブツアー『“STARS” ~Land of Promise~』の応援グッズとして発売されたのはペンライトであった。

 これには様々なファンの声がSNS上で見受けられた。LDH の公式グッズとして発売されていたフラッグの価格は600円と比較的手軽に購入できたのに対し、今回発売された三代目JSBの公式ペンライトは5500円という高価格に驚きの声が上がっている。一方でペンライトの形がバラになっており、白黒を基調としたデザインが珍しくおしゃれだという声もある。実際に筆者も購入したが、色鮮やかな8色に光る薔薇と、持ち手上に描かれたMATE(三代目JSBのファン名称)の文字がライブへの期待感をが高める可愛らしいデザインだと感じた。

 ペンライトで5500円という価格は、ジャニーズやK-POPアイドルのものと比べてもやや高価にはなるため、よりフラッグとの価格の差に戸惑うファンも多いだろう。だが、観客が光を通してメンバーを応援するというのはフラッグよりも“一体感”があるはずだ。また、今回発売された三代目JSBの公式ペンライトは、ライブツアーの名称が刻まれているわけではないため、今後も三代目JSBのライブやイベントでも使えるのかもしれない。

他のグループとは異なるLDHのペンライトの在り方

 ペンライトというとメンバーカラーごとに自分の好きなメンバーの色に合わせて応援するイメージがある人も多いだろう。LDHに関しても、は今市隆二や岩田剛典の単独コンサートではペンライトを応援グッズにする動きがあり、各グループでも、グッズなどを通してそれぞれのイメージカラーというのはあった。しかし、そこまで定着はしてこなかったため、今回ペンライトが三代目JSBのライブの公式グッズになったことで、MATEは「色問題」に悩むことになりそうだ。

 これまで、2020年に開催された「LDH PERFECT YEAR 2020」の無線コントロールライトや、「EXILE LIVE TOUR 2022 “POWER OF WISH”」のライトバンドなど、LDHの対象公演であれば利用できる応援グッズとして光に纏わるグッズが発売されてきたが、これらは演出に合わせて連動し、観客自信が色を変えることはできないものであり、いずれの公演でも「本製品以外の使用は禁止」と公式側からのアナウンスがあった。果たして8色に変わるペンライトが今回のライブでどのような役割を果たすのか。

ペンライトでの応援はコロナ禍限定?声援の代わりだけではないペンライトの役割

 『Takanori Iwata LIVE TOUR 2022"THE CHOCOLATE BOX"』や『RYUJI IMAICHI CONCEPT LIVE 2022 “RILY’S NIGHT” ~Rock With You~』など、実際に観客がライトを用いてライブに参加した会場では、メンバーから「綺麗」「感動する」といった声が聞かれ、ペンライトがステージ上のメンバーに直接応援の気持ちを伝えられる一種のコミュニケーションツールのようになっているように感じられた。

 コロナ禍で声援が禁止になったことでメンバーに届けられる応援の形は声ではなく耳や目で感じられるものになっていたが、「声出し解禁」により再び応援グッズとしてフラッグが販売されることも予想できる。だがコロナ禍を皮切りにペンライトによる光の演出を踏まえたライブ構成が増えつつある。声援の代わりだけでないLDHのペンライトは今後もライブ演出の一つとしての役割を果たすものとして応援グッズの定番になっていくだろう。

 LDHのグループとして、ペンライトのみ発売するという試みは今回の三代目JSBが初めてとなる。今後、GENERETIONS from EXILE TRIBEやTHE RAMPAGE from EXILE TRIBEなどLDH所属のアーティストたちも公式ペンライトが発売されることも考えられる。ペンライトによる演出も、先述したように感動を覚えたことは間違いないのだが、LDHのライブの定番グッズであったフラッグがなくなってしまう可能性があることにも、少しばかり惜しい気持ちはある。

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