発展するVTuber音楽、近づきつつあるVRChatとVTuberの距離……VTuber有識者たちによる座談会企画(後編)
VTuberシーンは「閉じた盛り上がり」ではなく、より「開かれたエンタメ」になれるか?
ーーみなさんは2023年以降、VTuber文化がどのような流れになっていきそうだと思いますか?
たまごまご:今日の話を聞いていて、クリエイター型とタレント型の2つがガッツリと分かれていることに気づきました。技術が専門化していくなかで動画に特化したVTuberが増えそうだなと思いましたし、VRChatやメタバースを活かして主に活動するVTuberやパフォーマーもいれば、アイドルやタレントとして伸びてより人気を集めていくVTuberも出てくる。それぞれのベクトルに深化していきそうだなと思いました。
草野:たまごまごさんが仰ったことはまさにその通りで、プラットフォームごとーーYouTube、Twitch、IRIAM、SHOWROOM、17LIVE、VRChatのなかでの戦い方があり、もっといえば「別々の過ごし方」があるというのがハッキリ違うのが分かるかなと思います。バーチャルやVTuberなどと言われて十把一絡げに一緒だとみなすのは明らかにおかしいし、視聴する側や配信する側の態度・スタンスもまったく違うのも伝わったかなと思います。
ゆがみん:今日の話では女性から人気を得ているVTuberについての話題がなかったことも、問題提起としておきたいです。座談会のメンツが違えばトピックとして挙げられるとも思うので、来年以降はそういった方々がどのようなカルチャーを作るのか目を配っていきたいです。
森山:VTuberカルチャーという意味ではにじさんじとホロライブが引っ張っていくのかなと思っています。音楽面ではもっとタイアップが増えていきそうですし、武道館でライブをする方が次々に出てきてもおかしくはないですよね。インフルエンサーやタレントという意味では、テレビに出演することにフォーカスしていくVTuberが出てきそうだなと思ってます。TikTokなどを積極的に使ってアピールしていく方も増えそうで、どんどん拡大していくんだろうなと。
草野:明石家さんまにイジられる兎田ぺこらさんや宝鐘マリンさんの絵が思い浮かびました(笑)。
たまごまご:見てみたい!。
森山:『ミュージックステーション』に出るNornisさんとか?
ゆがみん:もう誰が来てもおかしくない気がしますよね。ROF-MAOさん、葛葉さん、叶さん……。
草野:花譜さん、星街すいせいさん、Mori Calliopeさんかもしれないと。
たまごまご:VTuberは閉じたシーンにとどまらず、もっと当たり前の存在になってほしいですね。