12月2週目と3週目、YouTubeの急上昇に「ひみつ基地。」の料理動画がランクイン。多くの料理動画が投稿されているYouTubeで、なぜひみつ基地。の動画が注目を集めているのか。今回はその理由を考えてみたい。

　ひみつ基地。は、田舎暮らしに憧れて古民家を購入し、最強のひみつ基地を目指しているれんたろうと、カフェのオープンを目指す料理人のうがじんによるコンビYouTuber。昨年12月にチャンネルを開設し、節約料理を中心に動画を投稿していたふたりは、今年6月に古民家を購入。以降はDIYや料理動画を投稿しており、現在人気上昇中の動画クリエイターだ。

　まず今週急上昇に登場したのは、すべての牛肉の部位を食すというもの。ハラミとタン以外のホルモンは企画段階で除外されたが、大きく分けて9種類の部位をさまざまな調理法で食べ比べている。焼肉で食べたモモとランプは、ともに牛のあし部分からとれるため、見た目、味ともに似ており、違いは硬さ。ステーキにしたサーロインとヒレは、ヒレはキメが細かく噛みごたえがある一方で、サーロインはジューシー。カツにしたリブロースと肩ロースでは、リブロースは柔らかく、赤みが強い肩ロースはうがじんいわく、「（9種類の中で）脂がダントツに甘い」という。

　最後には、今回の企画だからこそ実現した、8種類の肉を使ったハンバーグを作ることに。飲食店では見られないこのハンバーグは、異なる食感が感じられるものの、情報過多状態。カメラ担当のやきとりは「味があべこべ」と述べており、味の説明が難しいようだが、れんたろうはさまざまな部位が1度に食べられる点を、「楽しい」と表現している。

　現役料理人のうがじんの解説も見もの。うがじんによると、肉が焼けると脂が流れ落ちるため、脂が乗った肉ほど「塩は振ったほうがいい」そうだ。部位毎に塩の量を意識するとより美味しく焼けることや、「皮下脂肪に近いほうが脂っこい」ため、体の中心に近い部分のヒレは脂が少ないなど、非常に参考になる情報が含まれている動画になっている。

　12月2週目にランクインした動画は、「魚卵フェス」と題し、イクラ、キャビア、カラスミ、明太子を食べ尽くすというもの。うがじんが4キロの秋ジャケを捌き、すじこを取り出すところから始まる。うがじんはここでも、バーベキュー網の上で40℃ほどのお湯をかけながらすじこを転がすと簡単にほどけるという裏技を披露。この動画は外で撮影しているため、お湯が出ず水ですじこを処理しているが、それでも綺麗にほぐせている。その後はビンに調味料とイクラを詰め、食卓で出てくるイクラの瓶詰めを完成させた。

　イクラを仕込む際に余った鮭はというと、うがじんが捌いて炊き込みご飯とホイル焼に。シャケとキャベツの炊き込みご飯の上にはイクラを乗せ、贅沢な一品に仕上がった。れんたろうはというと、この動画で天才的な料理を発明。ガスバーナーで炙った明太子1腹をパンに挟み、その上にマヨネーズをかけた「明太ホットドッグ」なるものを作っている。この料理にうがじんは一瞬引いてしまっているのだが、食べてみると意外にも生臭さもなく、パンとの相性もよく美味しかったようだ。

　YouTubeで人気の料理動画としてイメージするのは、整理が行き届いたキッチンや広々としたお洒落なキッチンで作られる、見た目も完成された動画。しかし、ひみつ基地。の料理動画のほとんどは古民家の縁側や庭をメインに撮影が行われており、生活感とアウトドア感が入り混じった田舎の古民家独特の雰囲気が漂っている。料理は24歳の男性が運営するチャンネルとあってボリューム満点だが、家庭的なものと企画色の強いもののバランスの掛け合わせが絶妙で、ついほかの動画も気になってしまう。カメラマンとの物理的距離も近く、その場に一緒にいるかのような錯覚を覚えるのも大きな特徴だ。

　さらに、うがじんの豊富な知識からくる料理のコツやアドバイス、れんたろうの気持ちのいい食べっぷりと表情から伝わる美味しさ、やきとりのセンスの光るツッコミとワードチョイスも相まって、視聴者の動画満足度はかなり高い。ひみつ基地。の料理動画は、古民家の魅力と肩肘張らない3人の持つ強み・キャラクターと、企画力すべてが備わっており、チームバランスがずば抜けて良いことが人気の理由のようだ。

出典：
【爆食い】タンの先からお尻まで丸ごと。牛肉の全ての部位を集めて一頭丸ごと食べ尽くす牛肉祭りが贅沢すぎたwwwwwwww
https://www.youtube.com/watch?v=cKZqfrw99WA

【爆食い】痛風確定です。イクラからキャビアまで世界中の魚卵を集めて食べまくる魚卵フェスを行った結果幸せすぎた…
https://www.youtube.com/watch?v=Io1GjN_nqFY