『バイオハザード RE:4』2本の新映像に期待できることは? ストーリー・プレイの変更点から考察

 もうひとつ公開されたのが、約6分に渡るプレイ映像。うっそうと生い茂る森を進むところから始まり、レオンはまず民家へ行き、その後向かった先の村で民衆に襲われるまでの過程を確認できた。一連の流れは、原作版でいう序盤に相当する。ちなみにプレイ映像は、以下のリンク先にある番組の43分50秒あたりから始まる。

BIOHAZARD Showcase | 2022.10.21

 冒頭で目につくのは、陰影の表現だろう。オリジナル版の物語冒頭は昼間のような明るさだったが、こちらは現実でいう未明か明け方くらいの暗さを再現していて、それが本作の怖さを押し上げている。民家の中は明かりなしでは目の前も見えないほどに暗く、過去作である『バイオハザード RE:2』や『バイオハザード ヴィレッジ』の雰囲気を思わせる。

 45分36秒あたりのシーンで、民家に入ったレオンが敵に襲われる。ここでは、×ボタンを連打して脱出するか、R2ボタンを押してナイフを使うかという表示が出ていた。ナイフの下にはゲージのようなものがあり、『バイオハザード RE:2』のときと同様、本作でも耐久値が設定されているようだ。

 『バイオハザード4』のナイフは威力が高いうえに耐久値がなかったため、シリーズでも指折りの強さだった。そのナイフが消耗品になる場合、リメイク版で求められるプレイスタイルは、ナイフに頼りきりでもどうにかなった原作とは大きく異なるのかもしれない。ただ消耗品である一方、本作のナイフは敵の攻撃の受け流し(いわゆるパリィ)、倒れた敵への追い打ちにも使えるもよう。そのため使いどころは多く、タイミングが重要になりそうだ。

 襲撃を受けたレオンは、民家を脱出して集落へ。広場中央にある焚火や、集落に入ってすぐ右にある厩舎(ランプの明かりも)、室内に入るとイベントになりチェーンソーを持った男が出てくる流れなど、今回の配信で出てきた村は、原作の構造にとても近かかった。むしろ、そっくりそのまま再現されていると言ってもいいだろう。ちなみに、レオンに協力してくれた仲間のひとりが広場で処刑されているところまで同じだった。

 民衆と戦うシーンでは、頭を撃たれて怯んだ敵に、レオンが“メレー”という体術で攻撃したり、ランプの明かりを撃ち落として直下の敵を燃やしたりと、『バイオハザード4』にもあった攻撃的なアクション要素も数多く見られた。

 メレーは回し蹴りのような技で、複数の敵をまとめて吹き飛ばせるようだった。囲まれたときや、乱戦になった際は頼りになりそうだ。一方、村人がレオンを拘束し、そのあいだに別の敵がチェーンソーで追撃してくるシーンもあり、レオンにやられっぱなしというわけでもなかった。リメイクにあたり、敵のAIも原作版より大幅に進化しているのだろう。

 システム的な面では、十字に伸びた装備画面から、武器を瞬時に切り換える様子も確認できた。この画面には武器を収めるスペースが上下左右にふたつずつ表示されていたので、最大8種類の銃器を切り換えられる可能性が高い。

 アタッシュケースに武器やアイテムを収納するシステムや、お金と引き換えに武器やアイテムを取引してくれる武器商人など、原作版のいくつかの要素が引き続き実装されることも判明した。武器商人の紹介では購入画面だけでなく、ナイフを修理する項目も見られた。消耗品になったナイフだが、お金を出せば耐久値を回復できるようだ。

 さらに、本作では回復アイテムだけでなく弾丸も作れる。これはナイフに耐久値がついたことに対するフォローなのかもしれない。というのも、オリジナルの『バイオハザード4』は、前述のナイフの強さもあってか、敵をかんたんに全滅させることができた。

 具体的には、ナイフあるいはハンドガン1発で頭を攻撃して敵を怯ませる→体術を食らわせてナイフで追撃というコンボができれば、常に弾を温存しつつ戦えたのだ。

 そうした仕様もあって、筆者の経験ではボス戦直後を除いて弾が切れることはほとんどなかった。戦闘の要であったナイフが消耗品になれば、当然銃を使う機会は増えるわけで、リメイク版における弾丸のクラフト機能も納得がいく。

 陰影などを意識したホラー演出をはじめ、ナイフを使った攻撃方法の多さ、装備画面の中身など、今回の配信では『バイオハザード RE:4』のストーリーやシステムを含めた全体的な内容を知ることができた。

 本作の発売日は、2023年3月24日。11月頭の今から数えると、発売まで半年を切っている。『バイオハザード』シリーズきっての名作がどのような形で蘇るのか、いまから発売日が楽しみだ。

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