『スターフォックスアドベンチャー』発売20周年 シリーズでも異色の“恐竜アドベンチャー”を振り返る
いまいち評価しづらい要素も
本作は『ゼルダの伝説』ライクのゲームとしての完成度が高い一方、評価を下げてしまう残念な要素も少なくない。
たとえば、先述したクリスタルスタッフによる近接戦闘ではさまざまなコンボを繰り出すことができるが、これについて本編中には一切の解説がない。しかし、スティック入力をせずAボタンの連打だけで攻撃していた場合、大半の敵に攻撃を防がれてしまう。そのため、攻略情報などを見ない限り、プレイヤーは手探りでクリスタルスタッフの使い方を覚えていく必要があった。
また、終盤の展開がかなり唐突で説明不足であるために、プレイヤーが置いてけぼりになってしまうのも残念な点だ。しかも、それまでクリスタルスタッフで戦っていたにもかかわらず、ラスボスはアーフィンによるシューティングを行うことになるなど、ちぐはぐとした印象は否めない。
とはいえ、美しいグラフィックと変化に富んだロケーション、トリッキーと協力して挑む謎解きなど、いまでも時折遊びたくなるような魅力が詰まったタイトルでもある。『スターフォックス』シリーズの一つとして捉えればあまりに異質な作品ではあるが、『ゼルダ』フォロワーのタイトルとして遊ぶのであれば、『スターフォックスアドベンチャー』は良作といえるのではないだろうか。
〈画像掲載元〉
任天堂 スターフォックスアドベンチャー(https://www.nintendo.co.jp/ngc/gsaj/sshot/index.html)
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