しゅんまや、ゆうじゅり、こたあやも誕生!『今日好き』海外編はメンバーの恋にどう影響する?
異国の地は恋愛にどのような影響を与える?
それでは、異国の地は高校生の恋愛にどのような影響を与えているのか。一言でいえば、“非日常感”の大きさに尽きるだろう。彼ら世代で考えれば、家族・修学旅行を除くと、大学での留学や卒業旅行などで初海外となる学生も少なくないはず。さらに『今日好き』で訪れるのは、決まって誰もが羨む観光地ばかり。運命の恋を見つける上で、旅の出発前からロマンチックな期待を抱かない方がどうかしている。
実際に訪れた場所でいえば、いっせい(森長一誠)×りえる(仲本莉絵瑠)が『ハワイ編』で上陸したサンドバー(天国の海)。干潮のわずかな時間だけ姿を現す“幻の島”での、彼らを交えた4ショットは、番組の有名なワンシーンとして知られている。『グアム編』において、せなかれはビキニアイランドに。クリスタルクリアな大海原のなかで、ブランコに腰掛けるふたり。そこはもう2人だけの世界。『今日好き』の2ショットにおいて、最も“2ショット”という言葉が似合うものだった。
それは都会のシーンでも同様。のあ(鉄篦啞)×けいえる(河本景)が『香港ディズニーランド編』告白前夜に深い会話をした場面で、背景にはいわゆる“100万ドルの夜景”が。前述の島や海を含めて、とにかく画力が桁違いに強いのが2019年度の『今日好き』なのである。普通に考えて、その場にいたら速攻で告白したくなる(あるいはできてしまう)くらい、夢のようなロケーションとシチュエーションが毎秒のように映っているのだ。恋とは非日常だとよく言うが、ここまで非日常なのは『今日好き』くらいだろう。
また、旅先のリゾート感を意識してか、高校生らの私服にも普段とは違ったおしゃれさ、あるいは開放感が垣間見えることも。そのあたりにキュンとしたメンバーもいるのでは(これは決して国内版メンバーとのファッションセンスの優劣について語っているわけではない)。さらに、ここまで掘り下げるとメタ的になりすぎてしまうが、『ハワイ編』オンエアは当時まだ4月ごろ。国内では沖縄ですら一般的な海開きが3月中旬なだけに、リアルタイムでの季節感を飛び越えて、水着姿で仲睦まじく遊ぶ様子などは、海外だからこそ実現できるものともいえる。
だからといって、海外が舞台だったからこそ、このカップルは成立した、あるいは海外だったから恋が実らなかった、と一概には言い切れないもの。“もしかしたら”の可能性は、いつ、どんな場面でも考えられる。
とはいえ(結果的に恋愛関係に発展したかというと微妙なのだが)後にカップル成立を果たすいっせい×りえるの例では、りえるが彼の水着姿に言及するなど、関係性を深める一助となったとは判断できるはず。逆に、のあ(鉄篦啞)は『香港ディズニーランド編』において“ぼっち観覧車”をエンジョイし、2ショットならぬ“1ショット”を体験。海外の名スポットが、少なからず恋の運命に影響しているのもまた事実だろう。視聴者側にも目を向ければ、憧れの海外……それでなくともキラキラした雰囲気に心やられ、映像に惹きつけられることで、ひいてはメンバーの恋愛にも自然と夢中になってしまうのではないだろうか。
ただ、再度のちゃぶ台返しにはなるが、旅において大切なのは、“どこ行くかより誰と行くか”。一度でも恋をした人であれば、“誰”の重要性は語るまでもないと思われる