2023年は“シン・格ゲー元年”に? 格闘ゲームは次なるPvP覇権ジャンルとなれるか
格ゲーは覇権ジャンルとなれるか。課題はハードルの高さにあり
ここ数年のゲームカルチャーにおいては、PvPジャンルがトレンドの一端を担ってきた。近年のバトルロイヤルの台頭は、誰もが記憶に新しいところだろう。もちろん本稿で扱ってきた格闘ゲームも同分野の一部である。最も伝統的なPvPジャンルと考えることもできるかもしれない。
2023年にかけ、一層の盛り上がりが予測される格闘ゲームの分野は、近年のPvPトレンドの波に乗り、覇権ジャンルとなれるか。そこには、長年にわたり同分野が抱えてきた課題も見え隠れする。なかでも「ビギナーに対するハードルの高さ」は、避けては通れない障害だろう。もちろんそうした状況に目をつむりながら、格闘ゲームがここまで歩みを進めてきたわけではない。人気マンガや人気アニメ、人気ゲームの格ゲー化、さらには簡略化されたシステムなどによって、同分野は新規層を受け入れる努力を続けてきた。そうした取り組みが結実するか。この1点が覇権ジャンルとなれるか否か、運命を握っていると言っても過言ではないはずだ。
一方、ゲームカルチャー全体に目を向けると、『Apex Legends』や『ウマ娘 プリティーダービー』など、メンズライクな性質を持つタイトルの成功例も増えてきている。どちらにも共通するのは、年齢・性別を問わない支持だろう。
まもなくおとずれるであろう“シン・格闘ゲーム元年”。同分野は覇権対人ジャンルへの道を歩んでいけるか。その動向は、直近のモデルケースに学び、長年の課題を解消できるかの1点にかかっていると言える。大きな飛躍に期待したい。