物述有栖の魅力的なアクティブさ　外仕事などで見せる”チャレンジ精神”に迫る

　現在のVTuberシーンにおけるトップランナーの一社であるにじさんじ。そのなかにおいてもタレントの活躍する分野は日々拡がっている。

　メインとなる生配信に加え、事務所が主導する企画への参加や監修、主に一人ひとりのライバーが主導となって進む歌ってみたなどの動画のほか、ここ1年ほどはエンターテインメントのフィールドで、アーティストとして陽の目を浴びる者も増加している。

　ここ数回では、現在「元二期生」のメンバーにスポットを当てる。先週の宇志海いちごに続いて紹介したいのは、宇志海と仲良しであり、アクティブな振る舞いで活動を続けてきた物述有栖だ。

　物述は2018年3月13日に自己紹介動画を投稿し、にじさんじ公式バーチャルライバー2期生として活動開始。翌日14日にMirrativで生配信をしようとしたところトラブルが重なり、YouTubeが初配信の場所となった。

　青と白を貴重にしたエプロンドレスで、腰と頭に黒いリボンが添えられているビジュアルが特徴的。薄い金色のロングヘアー、瞳の色はエメラルドグリーンで、名前が「有栖」とくれば、『不思議の国のアリス』を基にしているのも想像に難くない。

　くわえてリスナーから変な質問が来たとしても、ホラーゲームでビビっていても、まったくキャラクターがブレない配信スタイルとも相まって、VTuberに求められているであろうエンタメ性を顕著に体現してきた存在だった。

　アクティブな性格と行動力に、線が細く非常に高い音程まで出せる声色、時折見せるぶっ飛んだアイディアなど、デビュー当初から注目を集めてきた彼女。その声色を活かすように、元二期生のなかでも早くからASMRに挑戦。

　オーディオインターフェイスを新しくし、PCを自作した際には静音性に気を付けるなど、少しずつこだわりが強くなっていき、ついにはオーダーメイドのダミーヘッドマイクを海外ブランドとのやりとりで制作し、現在まで使用するほどになった。

　また印象深いのは、デビュー当初からキズナアイの大ファンを公言しており、本人にも認められるほどの「キズナー」であることだ。

　キズナアイが動画内にて有栖のモノマネを披露したところ、有栖もその直後の生配信内で「デビューしてから一か月も経ってない有栖みたいなビギナーを見ているのが嬉しい」「ただのファンなんです」とコメント、キズナアイのモノマネを返したところから交流がスタートした。

　その後にはコラボ配信・凸待ち企画・キズナアイ主催大会などに出演し、有栖が生配信しているときにもコメントを送ることもあるなど、数年来に渡って交流してきた。2022年2月26日に配信された『Kizuna AI The Last Live “hello, world 2022”』にも出演、ともにダンスをしているのが印象的であった。