『今日好き 卒業編2022』最終話ーー運命の告白。カップル成立したメンバーは?

じゅんせい、最後に選んだのは“気遣いができる人”

 『卒業編2022』も運命の最終告白に。かれん(崎代夏怜)に対して「話していて落ち着くし、一緒にいても落ち着くし、かれんちゃんがやっぱりいちばんいいな」と、“やっぱり”という言葉が強調されたように聞こえたちひろ(早瀬千潤)。登場から“ヨッ”と軽く手を上げたかと思えば「どうもこんにちは」というまさかの“商人”風の挨拶に始まり、最後には手を伸ばさずにお辞儀をする形で、みずき(大野瑞希)に告白をしたけいと(木下敬斗)。結果は両者ともカップル成立ならず。どちらも意中の相手に第一印象から惚れ続け、フラれる未来をほとんど察していた者同士。まずは2人の男子の恋が桜のように儚く散っていった。

 問題はここから。じゅんせい(本島純政)を巡る、かれん&みずきの三角関係。ようやく決意を固めたじゅんせいが、2人に旅を通しての感謝を告げる。その上で最後に選ばれたのは……みずき! かれんに対して「本当にごめんなさい」と、2度にわたり繰り返しながら頭を下げるじゅんせいには、どこまでも他者への気遣いが感じられる。その後の結果はもちろん、みずきがじゅんせいの手を迷わず握ってカップル成立だ。

 彼の告白の言葉にあった「小さいこととかを全部覚えてくれていて、すごくうれしくて、オレのことを大切に思ってくれているのかな」というのは、この直前の“最後のアピールタイム”でも触れられたところ。じゅんせいの何気ない「歌が苦手」という発言を拾って、彼の演奏するギターを楽しみつつも、決してその時間を一人にはさせず、みずき自ら一緒に歌うことを提案するという優しさ。みずきもまたじゅんせいを上回るくらいに気遣いができる人なのだった。

しょうた、キサラと順調に関係性を育むもなぜ失恋?

 一方、磐石に思えた関係性が悲しい結末を迎えた場面も。しょうた(瀧川翔太)が失恋したのだ。キサラ(松村キサラ)を一途に追いかけ続けた末の「これからも一緒に写真を撮ったり、キサラちゃんと一緒にツムツムとかスプラトゥーンとか……一緒にできたらいいな」という彼の告白。決してプレイボーイな印象ではなく、想いを上手く言葉に変換できない。そこが逆にしょうたの魅力だった。旅の途中、キサラとの“半日デート”から帰ってきた際の姿は、2人だけ大人びていて、もはや高校生カップルとは思えないほどの風格さえあった。それでも彼女はキモチの整理を付けられず、いま一歩踏み込んだ関係性を選べなかったという。

 たしかにキサラの表情には、旅の途中から迷いが見られたが、一体なぜ? 間違いなく、どのメンバーよりもカップル成立に近い2人だったと思う。彼女曰く「これからのこと」が引っかかったとのことだ。それはもしかすると、しょうたとの“これから”だけでなく、高校卒業後の自分自身の姿さえ自問自答したのかもしれない。ただ、そこでキサラを支えられる力がしょうたにはあると思う。純朴な彼の人柄は、この3泊4日で十分に伝わってきた。キサラの返答に「ありがとう」とすんなり引き下がったしょうた。彼女の心の変化に気づいていたのか。だとしたら……最後まで本当に優しすぎる。

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