持ち運びに便利な2in1タブレットPC「HUAWEI MateBook E」レビュー 専用キーボード&スタイラスペンで使い方が広がる

 HUAWEI Japanは3月18日、同社初となる有機ELを搭載した12.6型の2in1タブレットPC「HUAWEI MateBook E」を発売した。同名のPCは、2017年7月に12型の「MateBook E」が発売さているが、本モデルはその直接的な後継機で、約3年半ぶりのモデルチェンジとなる。

 ラインアップは、Core i3-1110G4モデルとCore i5-1130G7モデルの2種類。RAMはどちらも8GBだが、ストレージはCore i3モデルが128GB、Core i5モデルが256GBだ。

4辺狭額縁設計。HUAWEI初の有機ELタブレット

「HUAWEI MateBook E」

 MateBook Eでまず目を引くのが、有機ELディスプレイだ。12.6インチで解像度2560x1600、画面占有率90%のディスプレイはDCI-P3の広色域に対応し、非常に発色が綺麗だ。4辺狭額縁設計で、周囲のベゼルは実測で6mmほど。4辺がすべて同じ太さになっているのも、すっきりとした印象を与えている。

 重さは約709gで本体の厚みも7.99mmと非常に薄い。手に持ちながらでも問題なく使えるサイズ・重量感だ。ただ、重量的には片手でも保持できるのだが、狭額縁設計ゆえに片手ではどうしても画面内に指が当たってしまう。光沢のあるディスプレイで指紋も目立つ。気になる人は指紋防止性能のある保護シートなどを貼るといいだろう。

 また、この薄さのためもあってか、インターフェースはUSB Type-C(Thunderbolt 4)と3.5mmオーディオジャックのみと、Windows PCとしてはやや心許ない。普段から持ち歩き、場所を選ばずに利用できるモバイル性能を重視しているのだろう。もちろん、USBハブなどを使えば拡張は可能だが、MateBook Eの機動性を活かすなら、シンプルにそのまま利用するのが良さそうだ。電源ボタンは左側面上側に配置。電源ボタンには指紋センサも搭載されており、Windows Helloを利用できる。

ノートPC風に利用できるSmart Magnetic Keyboard

「HUAWEI Smart Magnetic Keyboard」

 MateBook EはタブレットスタイルのPCだが、専用キーボード「HUAWEI Smart Magnetic Keyboard」を利用すれば、ノートPCのように使うこともできる。このキーボードはCore i5モデルには付属しているが、Core i3モデルでは別売りなので注意したい。なお、試用したキーボードは英語配列だが、国内で販売されるものはすべて日本語配列となる。

 HUAWEI Smart Magnetic Keyboardは、同じくタブレットPCであるSurface Proのタイプカバーと同様、MateBook Eの底面にあるPOGOピンで接続する。キーボード側にはバッテリーは不要。Bluetoothキーボードのように充電切れを心配する必要はない。

 Surface Proシリーズと違うのは、スタンド機能がキーボード側にあること。上側から折り返す仕様で、110~160度の範囲で角度を調整できる。キーボードを装着しないと机上で自立させられないが、「タブレット」として考えるなら違和感のない仕様だ。むしろ本体を軽くできるメリットのほうが大きいだろう。ちなみに、スタンド機能があるためか、このSmart Magnetic Keyboardは意外と重く、装着時にはトータルの重量は実測で1.15Kgほどとなった。

 キーボードの使い心地も良好だ。薄型キーボードにありがちなペコペコした頼りない打鍵感ではなく、通常のノートPCとそん色ないしっかりとしたクリック感がある。こうしたスタイルのタブレットPCは、キーボードやスタンドの安定性が悪く、膝の上では使いにくいことも多いが、MateBook Eのキーボードは剛性もあるので、膝の上でも安定して利用できた。

関連記事