『ストV』シーン新世代代表、カワノは格ゲー界の世代交代を成し遂げるのか?

 『ストリートファイターV』の競技シーンにおいて、日本は屈指のレベルの高さで知られている。たとえば、ウメハラやときどなどといった選手は、格ゲーファン以外にも知られるところだろう。しかし、彼らもシーンにおいてはベテランの域に入っている。

 そんななか、シーンに世代交代の波をもたらそうとしているプレイヤーがいる。それが『第3期 TOPANGA CHAMPIONSHIP』や『EVO 2021 ONLINE Asia East』『CAPCOM Pro Tour 2021 日本大会4』『ストリートファイターV チャンピオンエディション ジャパンオープン2022』で優勝を収めた、23歳の「カワノ」だ。

相手を絶望させる、カワノの必勝パターンとは?

 カワノは、相手の行動を制限するプレイスタイルを得意とする。ほかのプレイヤーには有効な攻めでも、カワノには通用しない。持ち前の反応速度で、相手の攻めを完璧に迎撃するからだ。そうして万策尽きた相手をじわりじわりと追い詰める戦法が、カワノの必勝パターンだ。カワノの完璧なプレーを見ていると、観戦者のこちらまで絶望的な強さを感じてしまう。

 また、誰も見たことがないような独自の“攻略”もカワノの特徴だ。自分の反応速度を活かした攻略に磨きをかけているような印象がある。天性の反応速度を持ちつつも、努力や研究も怠らない。そんなカワノを一言で表現するなら“努力する天才”だ。彼を日本最強と称える声は大きい。

Kawano (Kolin) vs. Tokido (Urien) - Grand Final - Capcom Pro Tour 2021 Japan 4

格ゲー界の世代交代

 国内格ゲー界の世代交代は、よく話題に上るテーマだ。それは格ゲー界が他のeスポーツと比較して“特別”だからだろう。これまでに、年齢を理由に引退したプロ格闘ゲーマーはいない。それどころか、ベテラン選手は活躍し続けて、大会で優勝し続けていた。その現状を打ち破ったのがカワノだ。それほどカワノの活躍は印象的だった。

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