テクノロジーの祭典『CES 2022 Innovation Award』で折りたたみスマホが多数受賞 2022年のトレンドになるか
毎年年明けは、ガジェット好きにとっては忙しいタイミングでもある。世界最大級の電子機器の見本市である『CES』が、1月初旬から開催されるからだ。今年も2022年1月5日〜1月8日までの4日間にわたり、ラスベガスにて『CES 2022』が開催された。
昨年の『CES 2021』はフルオンライン開催となっていたため、現地での開催は2年ぶりとなる。本稿を執筆している1月6日時点でも、画面を折り畳めるノートPC「Zenbook 17 Fold OLED」や、Jabraの最新ワイヤレスイヤホン「Elite 4 Active」、ソニーモビリティの設立、NVIDIAの最上位GPU「GeForce RTX 3090 Ti」の発表などなど、ワクワクするニュースが次から次に出てきている。
さて、『CES』では出展した製品を27の分野にわけ、各分野のなかで特に注目すべき製品を表彰する「CES Innovation Awards」という催しが実施される(各分野を眺めるだけでも興味深いので一読してみるのもオススメだ)。このうち「Mobile Devices & Accessories」のカテゴリーではスマートフォンやその周辺機器などがピックアップされているが、一覧を見てみると、“折りたたみスマホ”の受賞が多いことに気がついた。この分野には24の製品がラインアップされているが、そのうちスマホは7機種、うち4機種が折りたたみスマホなのだ。ちなみに、昨年の折りたたみスマホの受賞は1機種だけだった。
2021年を振り返ってみると、たしかに折りたたみスマホのバリエーションは増えてきたし、技術的にも成熟してきたように感じる。ここで改めて、CES Innovation Awardsを受賞した折りたたみスマホをチェックしてみよう。
まずはSamsungの「Galaxy Z Fold3」。GalaxyのFoldといえば、折りたたみスマホの先駆けとも言える存在だ。タブレットを横に折りたたむスタイルで、大画面とコンパクト性を両立させている。筆者は2019年に「Galaxy Fold」をGalaxy Storeにて触り、今回受賞した「Galaxy Z Fold3」も軽く触ったことがあるが、ヒンジの安定感やディスプレイの見やすさ、操作性など、あらゆる点がブラッシュアップされていると感じた。
次は「Galaxy Z Flip3」と、そのカラバリである「Galaxy Z Flip3 Bespoke Edition」だ。Foldを「半分に折りたたむタブレット」とたとえるならば、Flipは「縦半分に折りたたむスマホ」。いわゆる“パカパカケータイ”のスマホ版だ。折りたたんだ状態でも情報が確認できるウィンドウがあり、価格も約15万円と、高スペックのiPhoneとも遜色ない。
また、カラー違いの「Galaxy Z Flip3 Bespoke Edition」は、「Galaxy Z Flip3」を最大45種類の色の組み合わせでカスタムできるモデルとして、その独自性が評価されている。スマホのカラバリといえば多くても5〜7色程度だが、これほど細かくカスタムできるのは珍しいだろう。これからのスマホは所有者のパーソナルを表す、ファッション的な要素も重要になってくるかもしれない。